マンネとヒニムと、巻き込まれドンへ。
5/28はヒボムのお誕生日!かと思いきや、実は9/10なんだとか?真偽のほどは判りませんが、とにかく、こないだのインスタでヒボムへ話しかけるヒニムの声の甘さたるや!【2018年この夏、全キュヒョンが嫉妬した!!】・・・というだけのコネタです。ドンへかわいい。 * * *「ひょぉぉん!」スピーカーから聞こえてきたのは、ドンへの情けない声だった。ドンへは、数分前にインターホンのモニターで確認したのと寸分違わぬ情けない顔をして、スマホを片手にやって来た。「何なんだよ突然」「ちょっとこれ見て!」見せられたのはカトクの画面。相手は、現在公益勤務中のキュヒョンらしい・・・のだが。「何だ?これ」そこに並んでいるのは、『恨』とか『怨』とか『鬱』とかの、ちょっと穏やかならぬ単語のオンパレード。「どうしちゃったのアイツ」「わかんない。だけどね、最初の方にヒョンの名前が出てたから、ヒョンなら何か判るかなって」「はぁ?」そう言ってドンへの指がスマホの画面をなでると、するするとスクロールしたその先に、確かに俺の名前があった。「・・・『ヒチョリヒョン』って、まあ確かに俺のことなんだろうけど、こんだけかよ。しかもこれ、スタート地点のたった一言じゃねえか」「そうなんだけど。でもそれ以降ずっとこの調子で、俺もう、どうしてやったらいいのか」「そんなん知るかよ。俺に振るな!」「えええー! でもさ、キュヒョナが何か悩んで助けを求めてるんだとしたら、助けてあげたいじゃん!ヒョンだってキュヒョナ好きでしょ?」「そんならもっと解りやすく言ってくるだろ!お前じゃねーんだから」「ひどい!なにそれ!」もー!と、ぷんすか頬を膨らませると、ドンへは数歩先にあるソファへ座り込んだ。え、お前、居座るつもりなの?「問題が解決するまで帰りませーん」あれ今、俺の気持ち声に出てた?!一瞬そんな不安にとらわれながら、仕方なく俺もその隣へ腰を下ろす。ぴろん。間抜けな音をたてて、スマホがメッセージを受信する。ドンへと二人で画面を覗き込めば、今度は「寂しい」の文字。「キュヒョナ、ホームシックなのかな」ぽつりと真顔のドンへの呟きに、呆れて思わず天を仰ぐ。「んなことあるかよ。子供じゃあるまいし」「でも、さびしいって」「振られでもしたんじゃねーの?」「誰に?」「んなこと知るかよ」「そうかぁ。キュヒョナ、好きな人いるのかー」知らねえけどな。ふん、と心の中だけで笑う。何があったかは知らないけれど、軍へ入隊した奴らの生活に比べれば、公益勤務中の生活や悩み事なんて屁のようなものだ。弱音を吐く資格も無いと、俺なら一蹴するだろう。・・・だからこそ、キュヒョンはカトクの相手にドンへを選んだのだろうけれど。「まぁ、人選バッチリだな」「え?何」今だに深刻そうな表情でスマホを見つめていたドンへが、顔を上げてこちらを見る。俺はその頭をぽんぽんと撫でて、コーヒーでも出してやろうかと立ち上がった。その時。ぴろん。再びドンへの手の中から間抜けな音が響いた。そして。「・・・あぁーーーあ!」続いたドンへの大声で、俺の足は確実に床から数センチ浮いた。・・・気がする。「何なんだよ急に!驚かすな!」「あたっ!!」ついさっき撫でてやった頭を叩き、ふとその先を見れば、尻尾を逆撫で、壁に身体をぴたりと沿わせながら両目を真ん丸に見開いて、ヒボムがこちらを見ていた。「ヒボム」大丈夫、こわくない。コイツが馬鹿なの知ってるだろ?そう話しかけて右手を差し出せば、その声へ被せるようにドンへがヒボムを呼んだ。「そうかぁ。お前だったかぁ」「何がだよ」「キュヒョナがこうなった原因。あと、ヒョンも」「はぁぁぁ?俺は関係ねーだろ!」「それが有るんですー。ほら、見てよ」そう言ってドンへがかざしてきたスマホに表示されていたメッセージは。 ヒボムばっかりずるい。 俺だってヒチョリヒョンに 誕生日おめでとうって 歌って欲しかったのに TTTT・・・『ヒボム』と『お祝い』。このうざいカトクの原因が、一瞬にして判明した。と同時に、かぁぁぁっと顔が熱くなる。「大号泣してんね」ふふふ、とドンへが笑う。お前何だその微笑みは。聖母みたいな笑顔をスマホへ向けんのマジやめろ。俺とドンへに呼ばれ、そろそろとこちらへ歩いてきていたヒボムを、脇へスマホを置いたドンへが両手で掬い上げる。うにゃ、と抗議じみた声で鳴いたヒボムへ、ドンへが今度はうふふと笑いかける。「ヒボーム。お前、俺達の中で、いっちばん面倒くさいの敵にしちゃったかも」楽しそうだなぁお前。・・・いや、そうじゃなくてだな。「解決したなんら、もーお前帰れ」「んー?そうだね」くふふ!と、堪えられないといった風情で笑いだしたその顔を、ドンへはヒボムの腹へ埋めた。ぎにゃ!とヒボムが鳴く。「俺、帰るね。解決はしてないけど、それ俺の仕事じゃないし」そしてもう一度、いかにも笑いを堪えてますといった顔でヒボムの腹へ頬擦りすると、そっとヒボムを床へ下ろして立ち上がった。まだ熱い気がする顔でその姿を追えば、にやにやと笑いながらこちらを見ているドンへと目が合った。「最初はホント心配だったけど、理由が判ったら途端にウザくなってきた気がするので、あとはよろしくお願いします」そう言って腹立たしいほど丁寧に頭を下げ、ヒボムあんにょーん!と手を振ってドンへは帰っていった。来た時よりも数百倍くらい爽やかな顔をして。部屋に残された俺は、何だかもうどっと疲れてしまって、ソファへと倒れ込んだ。と同時に、さっき目にしたカトクの画面を思い出し、両手で顔を覆う。キュヒョンの気持ちはもちろん嬉しい。ただ、毒舌マンネのあんな素直な言葉に、感情がついていかない。それにあのメッセージは、ドンへ以外の人間は見ない筈だと書かれたのだろう。それを俺が知っていて良いものなのか。「馬鹿ドンへ。よろしくって言われたってなぁ・・・」どうすんだ。今さらどうやって、どんな顔して、どんな理由をつけて、3ヶ月も前に過ぎたキュヒョンの誕生日を祝えと言うのか。カトクで?電話で?まさか会って?「いや間抜けすぎんだろ」何一つ名案が浮かばないまま頭を抱えた俺の口からこぼれた独り言へ応えるように、にゃーん、とヒボムがのんびりと鳴いた。.