私が生まれたのは埼玉県春日部市、桐箪笥の産地です。
1928年に、祖父が春日部で桐箪笥の工房兼店舗を始めたのが、
大塚家具のルーツで、昨年で90年たちました。
祖父は、職人気質で良いものへのこだわりが強く、
名人とも呼ばれましたが、商売はいまひとつだったようです。
1960年代には、祖父の店舗では桐箪笥以外の家具も多く扱うようになり、
春日部も、桐箪笥の製造の町から、
家具の小売の町へと変わっていきました。
そんな中、次男だった私の父が、
1969年に祖父の事業から独立して作ったのが今の大塚家具で、
今年で50周年になります。
祖父の箪笥づくりを子供の頃から間近で見てきた父は、
正統派の家具作りを体に染み込ませています。
ものづくりがわかるということは、商品の目利きにつながります。
商品と工場を見れば、価値も原価もわかりますから、
価値を理解してお客様に伝えられるし、
原価を知ってフェアな価格でお客様に提案できます。
この「価値に見合った価格がつけられる目利き力」が
「良いものを適正価格で」という、大塚家具の商売の基礎になっています。
適正価格へのこだわりは、大塚家具の隠れたアイデンティティです。
適正価格へのこだわりがあるので、
大塚家具は、同じ予算であれば他のどのお店よりも質の良いものを
提供できるように商品開発をしていますし、
同じ品物であれば一番安い価格に合わせる「最低価格保証」をしています。
価格の絶対値ではなく、価値と価格のバランス、
コストパフォーマンスで比較していただければ嬉しいです。