もうどれくらい前になるのか。

僕は、美術大学を卒業して一年半ほどバイトしながら、大学で専攻していた彫刻を続けた。
うまくいかず、どうにもしんどくなって、ある日、長野県の北アルプスのある山小屋に逃げた。住込みのバイトだった。

そこで知り合った当時40過ぎの脱サラの男性も、その山小屋で数ヶ月間一緒に働いた一人だった。
笑顔が素敵で人間的な魅力のある男性だった。
その人は、関東のあるアパレル系の一流企業に勤めていたがあることがきっかけで退社し、いつか山小屋のオーナーをやりたいのだと話していた。
退社のきっかけは部下の自殺だったそうだ。

その人の言葉に
「人は、不意に、地位や財産など一切意味を無くす場面に直面することがある。
そのとき自分は、裸一貫でなにが出来るか、人の為にどれだけのことが出来るか…。」
というような意味のことを聴いた。

その時は衝撃的ではない、でも今日まで幾たびも思い出しては噛み締め、ジワジワと心に染みて大切な言葉となった。

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椎名林檎の曲「ありあまる富」

何度か聞き流してきた曲だったが、ふと歌詞の意味を知った時

上記の男性のその言葉を思い出した。



この曲のPVには歌の歌詞が文字で書かれています。
それだけ歌詞を大事に作られた曲なのだと思います

よかったら、是非聴いてみてください。

最後まで読んでくださってありがとうございます。