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美香からヒロへ~プロローグ1

チャント全部よんでねぇ☆

めっちゃ感動するょぉ←うちゎめっちゃないたぁぁしょぼん

「もし、あの時・・・」
きみが居なくなってから、いつしか口癖になっていた。
もし、あの時、足を止めていたのなら。
もし、あの時、後ろを振り返っていたのなら。
もし、あの時、電話を取っていたのなら。
もし、あの時、メールを返していたのなら。
些細な事に後悔する。

もし、あの時、信号に躓いていなければ。
もし、あの時、靴を履くのに戸惑っていたのなら。
もし、あの時、呼吸をあと一回、多くしていたのなら。
もし、あの時、きみに出会っていなければ。
ほんのちょっと何かがすれ違っていたのなら、未来は変わっていたかもしれない。

きみがいなくなったら、
わたしを取り巻く世界は、
終ってしまうとさえ思っていた。
けれど、きみが居なくなっても、世界は何一つ、変わらない。
傷を負った心。
それなのに、季節はそれを見て見ぬ振りして流れてゆく。
目に見える景色は、きみが居ようと居なくなろうと、肩をぶつけ合う人々にとっては何も変わらない。

明日から、どうやって生きてゆけばいいのか、わからなくなっていた。
昨日まで、どうやって生きてきたのか、わからなくなっていた。

わたしはどうやって笑っていたの?
わたしはどうやって苦しんでいたの?
わたしはどうやって前を向いていたの?
わたしはどうやって道を進んできたの?
今も、まだ、わからないまま。
わがままを言ってしまえば、もう一度、同じ場所で同じ瞬間に、きみと出会いたい。
もし、お互いが離れ離れにしか生まれ変わることができなくたって。

まだ、見る事のできないものがたくさんある。
聞けない音楽も、足を運べない場所も、言葉にするだけで胸がちぎれそうに苦しくなることだって。

けれど、明日という日は、なんとなくだけれど、見えるようになってきたから。
今、見ている景色が、一年後、わたしの目に輝いてうつっているのかはわからないけど、きみ無しでもわたしは、果てしない輝きを得ることが、出来るのかもしれないって。
そう思えるようになっているから。

それは、きみのことを忘れてしまうという意味ではなく、きみがいなくなった世界でも、わたしはまだ、 それを探し出す力が残っているのかもしれないということ。

忘れることなんて出来ない。
今は、忘れたいとも思わない。

ありがとう。
数ある瞬間の中からわたしと出逢ってくれて。
ありがとう。
数ある出逢いの中からわたしを選んでくれて。
また会おう。
出来ることなら、そのままのきみでいて欲しい。
また会おう。

その時は、笑顔で会えるといいね。