かつて「HITACHI」の城下町として栄えた茨城県日立市。街に活気は…ない。
3代目の息子が厳しい家業の食品メーカーを継ぐかどうか迷っている。そんな事業承継の相談に乗るのも私の仕事(今回は手弁当💦)。
父親と反りが合わない長男君35才独身。大人しめであまり欲は無い。「普通に暮らせるなら跡を継ぐが、今のままじゃ絶対潰れる。そんな責任を負いたくない」そりゃそうだ。
良き時代を過ごした先代が、ピークを過ぎたころ代替わりの時期を迎える。よくある問題で、名を知られた「老舗」なら尚更だ。
今まで何人もこの息子と話をしたが心を開かない、その結果母親から私に依頼があった(5人目とのこと💦)。
私はカウンセラーでも専門家でもない。それでも人の心を開くには、自分のことも話さなきゃ始まらない。貸し切りのファミレスで2時間、息子と話をした。同行した母上は別の席に移動してもらった。彼は自分の思いを私にバンバンぶつけてくる。
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息子「あんまり家業に興味がない!給料も安い」
私『んじゃ、辞めれば!他に仕事とかあるし』
息子「小林さんは専門家じゃないんですか?」
私『俺なんか、3代目で会社潰しただけ (笑) でもやりたいようにやった結果だから後悔してねえよ!君はやりたいことあるの?』
息子「あります!親父は考えが古過ぎ。でも全然聞いてくれないからいつも喧嘩になる、悔しい!」
(「悔しい」いい言葉だ) 任せろ!
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会社に戻り、親父に説教!
『息子の言うことを聞いてやること!ダメでもやらせて欲しい。そうすればモノになる。今後私が責任持って彼の相談にのる。それが跡を継ぐ条件です』
⭐️そしてめでたく事業承継が決まった(^^;
やることなど、①売上げを増やす、②経費の削減、③利益率の改善、これしか無い。やるかやらないかだけの問題なのである。
両親は「息子は初対面の人とこれほどまでニコニコ話したことはなかった」と驚いていた。(→私の得意技 笑)
HITACHIの夜明け…。
もう一度あの栄華を極めることはないかも知れないが、事業を繋ぐことには大きな価値がある。