【家財道具を売って生活費を作る】の巻 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



会社の経営者は融資の連帯保証人になっているケースが多いため、倒産すれば同時に自己破産せざるを得なくなる。日本ではなおさらのことでもある。私はこれを経験したので、余計なお世話と知りつつ、皆さんのご参考になればと思い書かせて頂く。

まず債権者に少しでも支払う(配当)ために、身近にあるものは換金される。現金99万円以上の手持ち資金、定期預金、保険解約返戻金、自己所有の車なら25万円以上の差額、各種会員権。これらを「管財人」と呼ばれる裁判所から任命された弁護士が換金していく。

隠しても全金融機関に照会するためバレる💦過去2年間遡って資金移動したものが調査の対象となる。債権者に対して「取れるものは全て取った」と裁判所が認定する。



表向き価値のないものでも、生きていくためには金に換える。社長は破産処理のためすぐに職につく訳にもいかない。退職金も就職斡旋もないのに。


おおよそ家財道具(家具・絵画・骨董品、ピアノ・ギター・じゅうたん・ PC他)の買取りは取得価格の2割程度💧テレビに至っては1,000円がいいところである。AV機器も同様。


レコード盤は価値がなければ100円、CDは50円、DVDもいいとこ300円。娘たちのゲームソフトもひと山いくらで買っていかれた。少しばかり残しても後が大変である。なぜならもうすぐその家も人手に渡るのだから。

一番値段がつくのは消費期限が残っている箱入りビール(市価の半値)だが、私が持ち出しを許されたのは賞味期限直前の商品のみ。他の店内在庫はハゲタカ業者が全部買い上げて店を空っぽにしていく。

リサイクルショップの必要利益7割を確保するため、買い取りは足元を見られるのも仕方ない。思い出の品を値踏みされるのは辛いものだが、経営者の責任とはそう言うものだ。



【結論①】会社を潰しちゃダメ!自己破産もしちゃダメ!


【結論②】もしそうなっても、絶対に◯んじゃダメ!生きる道はある!

経験された方は多くを語らないが、この経験をぜひ無駄にしないで復活して欲しい。そして今普通に活躍されている皆さんは、他人事と思わず、常にリスクを想定しながら頑張って欲しい。

破産者年間70,000人、あなたの周りにも居る。政治の責任・コ◯ナのせい・円安が原因…、債権者には関係ないことである。国は「起業」には手厚いが「廃業」は想定していない。

「自分は絶対に倒産などしない!」と信じていた当事者の『負け犬の遠吠え』でした(^^;

※ 写真はプログレバンド、ピンクフロイドのアルバム『原子心母』

この紙ジャケLPレコードの買取価格はなんと8,500円😵 それでお米を買いました(^_−)−☆