BCN(13) - Rte. Sant Pau (4) | vice versa

BCN(13) - Rte. Sant Pau (4)

バルセロナ郊外にあるサンパウ本店でのランチ、4 out of 4 ということで、最終記事です。

年輪の上に、こんなガラスのお皿がのしかかってきました...。

Chestnuts & marula,  orange, chocolate, black pepper
栗とマルーラ オレンジ、チョコレートに黒胡椒 もちろん黒胡椒はヒント程度に使ってありました。

マルーラというのは南アフリカ原産の果実で、天然で発酵して果実酒になるフルーツだそうです。

そのアマルーラ酒やオレンジを使ったモンブランが主人公のお皿です。マルーラのお酒が栗と風味が近くて相性がいいところに、オレンジの爽やかさとチョコレートの重さでアクセントをつけてあります。

で... さっきの南アフリカの切手の上に、重ねるようにして、また同じ切手が。(撮影のため配置をずらしています)

上に載っかっているほうは、ホワイトチョコの上に天然色素で印刷された切手です。スイスの先生ってば「下の切手は食えんのか。まことに残念ぢゃ...。」と嘆息をもらしていました。(苦笑)

つづいて最後にプチフールなんですが・・・

東京店でドラゴンに出逢っていて、同じような骨格がキッチンにあったので「あ、同じものが来るな」と思いきや...

The Dragon  White chocolate, Black chocolate, Puff pastry, angel hair, pine nuts
Chocolate cookies, Spiced cookies, Licorice & sherbet philo, Mint brick

東京店のとは全然違う!なんかもっと怖い系で、ガタイもいい。でも全体をよく見渡すと、実際はもっと繊細で壊れやすい構造です。ガウディのドラゴンと全然違う竜が登場したのは嬉しい驚きでした。

そして、さらに驚いたのが・・・ この御札。

「私どもではカタルーニャの伝説上の動物をモチーフにした、新しいプチフールのシリーズをご紹介してまいります。」と添え書きがしてありました。その第一作がこのドラゴンです。この後は火の鳥とか、豚みたいなのがいるけど... 蛸とガメラのハーフみたいなのもいるし、中の人が入ってそうなのもいるし、郵便箱から風車が生えたような奴まで。(汗)

さらに、シリアルナンバーが打ってあるのを発見!

「これ、シリアルナンバーですよね?パリの三つ星店が鴨にシリアルナンバー打つみたい」って暴言、Rさんが失笑。

先ほどの「自然発酵して酔っ払うマル-ラ」を使ったお酒、アマルーラというのを食後酒に御馳走してくれました。

象がマルーラ食べて酔っ払うから、こんなラベルなんだそうです...。
「ぜひとも共和党員に飲ませたいですねっ。w」「そのジョークはアメリカでしか通じないから、控えなさい...。」

先生はひと舐めするだけでいいって言うから、グラスに一杯だけもらって・・・

確かにナッティな風味がある。舌触りがクレム・ド・カカオみたいだけど確かに栗に似たような風味で、好きかも。でも、食後酒に持ってきてくれただけあって、20度くらいのキッツいお酒なので全部は飲めませんでした。

最後にエスプレッソで舌をひきしめておしまい、なのはいつも同じ。

こうやって出てきますが... ぢつわまだドラゴン退治が終わっていませんでした。だってデカいんだもん。

スイスの先生と「わしはシッポ♪」「ぢゃあ僕は右手♪」とか食べ進んでいって・・・ 最後がこんなだ。

思い切りダークチョコ仕上げっぽい部分に、パール状のホワイトチョコがくっついている頭部。

このホワイトチョコレートが、とても上等な味がしました。

「せんせい モグモグ、このモグ ホワイトチョコ...モグモグ」「モグモグ いい品ぢゃな... モグモグ」

こんな会話をしているのを、アマルーラ酒を持ってきてくれた兄さんに聞き取られてしまい・・・

「こちら、材料になったホワイトチョコでございます。」って、ホワイトチョコを持ってきてくれました...。

しぇ~!きっと『こいつら...どこまで食いしん坊なんだよ』って思われたに違いありません。(苦笑)
でも材料のチョコって芯が残らないように凹んでいる形状なのは、とても勉強になりました。

ようやっとドラゴン退治、終了。

骨格はあきらかに東京店の「ガウディのドラゴン」とは違っています。さっきキッチンでそこまでよく見てなかった。

ランチタイムにデグスタシオンをやっつける客は少ない上に、デザート2品追加してドラゴンのんびりやっつけるから...

もう外は暗くなってきました。1時半の開店後すぐ入店しているくせに、帰りは最後まで居座る奴ら...。(苦笑)

今年もまた愉しませていただけました。ありがとうございます!

Relais & Châteaux 加盟店はあちこち伺っておりますが、カルメさんのお店は特に贔屓にさせていただいております。

日本橋にも分店がありますから、毒者のみなさまも是非一度お試し下さい。

また来年伺うのが楽しみです。WLにならぬよう、次回は早めに予約入れていただけるように心がけます。>Rさん

その後、上りのセルカニアC1線に乗って夕暮れの中をバルセロナ市内へ戻っていきました...。