(2004 幻冬舎刊)
前回の 『リアル鬼ごっこ』 というタイトルについてなのですが、
私の 「リアル」 の使い方よりも 「ごっこ」 の方が間違っていましたよね?
誰も私に正しい日本語など求めていないでしょうけど。
作者である山田悠介くんのファンの方も、
彼に正しい日本語など求めていないのでしょうね。
「ごっこ」 とは何かを真似てなりきって遊ぶことですが、
「鬼ごっこ」 は角がある鬼を真似て泣く(『泣いた赤鬼』)とかではなく 、
「鬼」 の役になった追跡者が逃げる者を追い、
つかまえたら 「鬼」 と逃げる者が交代して続けて遊ぶのが 「鬼ごっこ」 であります。
「リアル鬼ごっこ」 となった場合は、
遊びの 「鬼ごっこ」 とは別ものと考えなくてはならなかったのです。
本日上記のことに気がつきました!
「リアル鬼」 = 「本当の鬼」 「現実世界の鬼」 となる訳ですよね?
「リアル鬼ごっこ」 とは、
「本当の鬼」 や 「現実世界の鬼」 を真似てなりきって遊ぶということになるのでしょう。
ですが現実には、
昔から伝説にあるような怪物としての鬼はいなかったと思われます。
未来に関しては、
永井豪 先生の短編 SF 『鬼 -2889年の反乱- 』(1970)のような存在が誕生しないとは言い切れません。
ここでの 「本当の鬼」 「現実世界の鬼」 とは、
「殺人鬼」 や 「鬼畜」 などと呼ばれる酷い 「鬼」 のようなと奴 「人間」 のことであると理解すべきでしょう。
もしも 「リアル鬼ごっこ」 の 「鬼ごっこ」 が、
私が以前から思っていた子供の遊びの方だったとしたら、
「本当の鬼ごっこ」 や 「現実世界の鬼ごっこ」 となり、
どう解釈してもだだの遊びの 「鬼ごっこ」 になってしまうのです。
原作や映画シリーズでは、
遊びである 「鬼ごっこ」 のルールを無視しておりましたので、
「鬼のような奴を真似てなりきって遊ぶ」 というのが、
『リアル鬼ごっこ』 というタイトルの意味であったということに気がつきました。
「鬼ごっこ」 について少し面白いことをやっていたのが、
連続TVドラマ版の 『リアル鬼ごっこ THE ORIGIN』(2013)であります。
鬼につかまった 「佐藤さん」 の中に鬼をやらされた人物がいましたので、
これは遊びのルールを守ったアイデアであり、
原作にはないものでした。
ここまで作文していて気がついてしまいました!
1970年に発表された永井先生の短編 SF のタイトルが 『鬼 -2889年の反乱- 』 です。
2001年に出版された山田くんの本書は西暦3000年の日本が物語の舞台です。
王族に支配されている以外は現代と変わらないのが山田くんの遠い日本の未来像です。
永井先生の 「鬼」 というのは、
映画 『ブレードランナー』(1982)のレプリカントやその原作(1968)のアンドロイドに角をつけたような合成人間たちでした。
西暦3000年だったら、
合成人間の 「鬼」 = 「リアル鬼」 がいたかもしれません!
「そ~か~!
その 『リアル鬼』 を真似てなりきって~という意味だったのか?
山田くん」
長い自己満、
失礼致しました。
お付き合い下さった方、
ありがとうございました。
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