期待通りの青山美智子作品でした!
意外な本との出会いが1つのテーマ。
一章の「ぐりとぐら」
表紙の絵と小さい頃好きだった記憶だけありました。
内容も全く思い出せませんでした。
一方、五章の「げんげと蛙」の『春のうた』はその一節だけ覚えてました。
どんな絵だったか全く思い出せないので、調べてみると、、、
二章、三章の本と「よく一緒に購入されている」ようで(笑)。
間違いなくこの作品の読者ですね
確かに読みたくなりました。
四章は「進化の記録」でしたが、その前のマンガトークに
「北斗の拳」に「めぞん一刻」、まあここまでは一般的な名作なので想定内。続いて「MASTERキートン」!
五章、
「げんげと蛙」の編者「さわ・たかし」さんの序章を引用しつつ、
良いと思う詩に出会ったら、全部でも気に入った一部でも、ノートなどに書き写すことを勧めていた。そうすれば、自分の手作りの詩華集(アンソロジー)ができる。
「詩人の心、詩人の生きざまにふれるとき、感動はさらに深まります。それは、詩人といっしょに感動すること、詩人といっしょに生きることだといってもいいいのです。」
ということで、いつもより多めにここに書き留めておきます
昨今ビジネス界では”キャリアプラン”だの”リスキル”だのとまた変な煽りをしてるで、一章主人公のこの一節がピッタリ来ました。
何ができるのか、何をやりたいのか、自分ではまだ分からない。だけどあせらなくていい、背伸びしなくてもいい。
今は生活を整えながら、やれることをやりながら、手に届くものから身に着けていく。備えていく。森の奥で栗を拾うぐりとぐらのように。
とてつもなく大きな卵に、いつどこで出会うかわからないのだから。
小町さんの言葉
「いつかって言っている間は、夢は終わらないよ。美しい夢のまま、ずっと続く。かなわなくても、それもひとつの生き方だと私は思う。無計画な夢を抱くのも、悪いことじゃない。日々を楽しくしてくれるからね」
彼方みずえ先生の言葉
「独身の人が結婚してる人をいいなあって思って、結婚してる人が子どものいる人をいいなって思って。そして子どものいる人が、独身の人をいいなあって思うの。ぐるぐる回るメリーゴーランド。・・・それぞれが目の前の人のおしりだけを追いかけて、先頭もビリもないの。つまり、幸せに優劣も完成形もないってことよ。
人生なんていつも大狂いよ。・・・計画や予定が狂うことを、不運とか失敗って思わなくていいの。そうやって変わっていくのよ、自分も、人生も」
もう2つ小町さん
「どんな本でもそうだけど、書物そのものに力があるというよりは、あなたがそういう読み方をしたっていう、そこに価値があるんだよ」
「同じでいようとしたって変わるし、変わろうとしても同じのままのこともあるよ」
ほんっとに素敵な作品でした