澤田瞳子さんの直木賞受賞作じゃない作品を読み始めていたのですが、

この本をチラッと読み始めたら止まらなくなり先に読了にひひ

 

 

巧いです。とにかく巧い。

 

帯に糸井重里さんが書いている通り、著者はその気になれば何でもできてしまう凄い才能の方なんでしょう。

 

読みやすい文章に、いいタイミングのおふざけ、それでいてバックボーンとして古典や名作は押さえていて、出典は一次資料にきちんと当たって、的を外さない。脱帽です。

 

その例、滋賀県の依頼で書いたという石田三成の生涯。

貼っておきますにひひ

 

 

『文章術』とありますが、序盤で真似出来ないことを悟って、エンタメ作品として読みました。

 

良い事もいっぱい書いてあって、1つ書き留めて置きます。

 

 本を読むことを、すぐ使える実用的な知識を得るという意味に矮小化してはいけない。(中略)本という高密度な情報の集積こそ、あなたが人生で出会う事象の最たるものであり、あなたが心象をいだくべき対象である。

 なにより、あなたが読書で感じた体験を、感動を、いつの日か、あなた自身が書くことでだれかに与えられる可能性がある。だからこそ、人間は書くのである。

 

ということで、こういう名文に触れると自分の下手さが嫌になりますが、この本に励まされて(言い訳にしてw)、書き続けようと思いますにひひ