教えて頂いた白石一文さん初挑戦。

気付いたら、また睡眠時間を削って読み進めてました。

とっても良かった。

 

 

(最後の方ネタバレ含みます)

内容は、裏表紙の紹介文が良かったので、そのまま一部お借りして、

 

別離後、彼の母親から手紙をもらったことを思い出した亜紀は、2年の年月を経て、その手紙を読むことになり・・・・・一人の女性の29歳から40歳までの”揺れる10年”を描き・・・・

 

この紹介文にある手紙は、4章建ての第1章 雪の手紙。

 

続いて、第2章 黄葉の手紙、第3章 雷鳴の手紙と3つ続き、

最終章 愛する人の声では、もう1つと亜紀自身が書く1つの計5つの手紙が、運命と言うのか人生と言うのかを、理解させてくれたり、未来へ方向付けてくれたり。

 

女性にとっては特に大事な10年。出会い~結婚~出産、仕事、別れ、病気、事故、死等々。

多分私には半分も理解できてないと思いつつも、理解できていると思っている範囲で、心に迫るものがありました。

 

一方1つの偶然が。

亜紀が思い付きで新幹線で京都に向かいながら人生設計を大きく転換させる場面、

ちょうど私も新幹線で名古屋を出て京都方面に向かっている所で読みました。

私自身もいろいろ考える機会になったかも知れません・・・

 

そして、作者の意図しない偶然(?)が。。

達哉という青年が、

酷使されることもなく、(中略)絶対に倒産しない会社

として就職するのが東京電力。

 

この作品が発表されたのも2005年。「運命」を語るにこれ以上ない設定でした。

この時点で、しばし6年後の達哉の運命に想いを馳せたのでした、、、

 

終盤に向かっては、亜紀さんにもうこのまま平穏な幸せを願いつつページを繰って行きました。

彼に癌の再発がなかった所でほっとしたのも束の間、

中越地震!

 

先の東電から東日本大震災の事をいろいろ思い出していたのも重なり、これはショックでした。

 

最後は白馬に私も少し救われました。

 

白石一文作品、他にも読んで行きたいと思います。