最近は15分も読むと眠気が襲って来てしまうのですが、
これは気付いたら就寝予定時間1時間過ぎ!
久しぶりに睡眠時間を削ってでも読み進めたい作品でした。
(以下、ネタバレ含みます)
死んで初めて別人だと分かるという設定は、シャーロック・ホームズかクリスティーの作品にもあったはずのミステリーでは昔からあるものですが、
そんな古臭さを全く感じさせない展開、描写にすっかり冒頭からハマってしまいました。
それに、「死刑」、「在日」、「大震災」といった重いテーマを絡めて、単なるミステリーでは終わらせない、凄い作品だと思いました。
「林業」も良かった。
描写で言えば、比較的平易な言葉の連なりなのに、独特のリズムと心に刺さる箇所がいっぱいありました。思わず書き留めたくなりました。
2つだけここに。
夫婦間の思想について、
愛を過大評価していたのか、思想を過小評価していたのか
生きるためというより、寧ろどういう人間として死ぬのか
”3勝4敗”ルールも良かったです。
「マチネの終わりに」とは違い、主要人物にいろいろ共鳴、共感できたのもあります。
作者ともほぼ同年代なのでした。
また、舞台が良かったです。
まず、宮崎県S市。
先日の古墳番組でも紹介された所です。
古墳群だけではなく、公園、街並みも観たくなりました。
そして、正体を辿って行った場所、1995年の北千住。
この時、隣駅に住んでいたので、まさにその年に何度か行ったことがあります。雰囲気が良く分かります。
全てが分かったのが、名古屋のコメダ珈琲。で山口県出身設定。
ブログで教えてもらわなかったら、「マチネの終わりに」で終わっていて、読むことなかったと思います。本当に感謝です。
ところで、最後に城戸が覚える必要がないことにしてスルーしたLINEの件、どっちなんでしょうか?
改めてくれると信じた![]()
進んで来た関係修復を止めることにした![]()
それ以外??
