実話ベースの重い社会問題を描いた作品でした。
(働き方改革関連法案の可決・成立とは関係ないです。偶然です。)
1行目から村山由佳さんの名文です。艶やかで良いリズム。
それだけに過労へ追い込まれて行く所、その周囲の気遣い、心に刺さって来るのを感じながら読み進めました。
私も過労寸前まで行ったことがあるので、尚更でした。
そして、前々から思ってましたが、方言が上手い!
方言で書くと、読み難かったり、変な違和感があったりするものですが、全然それがなかった。
特に今回は広島弁。
ステレオタイプの広島弁でなく、ちゃんとした現代広島弁。
『1に才能、2に才能・・・』 脱帽です。
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働き方改革でこういうことが無くなるのかどうか分かりませんが、
一方で消費者としては、居酒屋、自動車・・・・、安さを享受する前に、その安さを実現するための歪みを考えねばと思いました。