ぱんなの職場は、生まれ育った地元。
地元どころか町内。

子供の頃から遊び場でもあった会社に勤めている。
今から思うと、よぉこんな危ない場所で遊んでたわ・・・と思うけれど。
子供だからできること。(あるある)

会社と実家の中間にある十字路の一角には「タバコ屋のおばちゃん」という主がいる。
子供ながらにおばちゃんに感じていた「うっかりしたことは言えない」感。
なんでやろな。
特にそんなエピソードは記憶にないんやけどな・・・

そして、その”感”はおそらく大人達の方が感じていたんだろうとも思う。

この町内、なんなら校区のメインサーバーくらいの情報がおばちゃんには詰まっている。(ほんまそんな感じ)

それはぱんなが大人になった今でも健在で、ぱんな含め他の社員さんたちもこの十字路を横切る時はささやかな緊張感を抱きながら速足で通り抜ける。(らしい(笑))


先日、勤務中・・・1本の電話があり。
ぱんなは接客中。
事務員さんが電話応対でぱんなの方にやってきました。

事務員さん:「あの💦。タバコ屋のおばちゃんから電話です💦💦」
ぱんな:「え? なにかあったのかな?」
事務員さん:「ぱんなさんと話しがしたいとのことなんですけど・・・」
ぱんな:「え?ぱんな?名指し?」
事務員さん:「はい。ご指名です」

えーーーーーーーー

接客中だったので、折り返し電話するという対応をしたけれど、頭半分以上「なんでや・・・なんでぱんなや・・・なんかしたっけ?(イイコトではない)」と子供の頃の思考を思い出すような感覚

こわいわwwww

折り返しの電話・・・したくないなwwwww(本音)
でもせんわけいかんしな・・・・
他の人の犠牲者が出るかもしれんしな(何w)

意を決して
当たって砕けろ的な思いでタバコ屋に電話をしたら、出たのは”お嫁さん”

ぱんな:「おばちゃんから直々に私宛で電話をもらってたんだけどぉぉぉ~」
お嫁さん:「あ~~~~~!!そうなんです!」

え・・・お嫁さんも知ってること?!
ますます”ソレハナニ!?”が沸騰するwwwww

お嫁さん:「実はね・・・」

どうやら、お嫁さんの息子=おばちゃんの孫が選挙に立候補するとかなんとかで。
応援のお願いとご挨拶に会社に伺いたい・・・という内容でした。

ホッとしたような、なんでぱんなやねん?!でもあり
その荷は決して軽くはない。

お嫁さん:「久々にぱんなちゃんの顔も見たいって義母が言ってましたw」
ぱんな:「えw怖いwwww」←思わず本音が漏れたw

おばちゃんが留守ということだったので、また顔を見せに行きますw
で〆ました。
電話で済む話じゃない・・・と判断した。

さてさて、どうしたものやら。
ぱんなの考えは基本、会社なり、組織、なんならこのブログであっても宗教・政治活動に加担するような言動は控えるべき。(否、しない)というのがある。

ぱんなはね↑(他の人が何をしようが自由)←でも気持ちよくないのでそういった内容のモノはスルーする。

一応、この日は他の幹部数名に「タバコ屋のおばちゃんからの依頼」について報告とぱんなの考えも伝え、同意の確認と了承をもらう。
そして「ぱんなさんに任せます」👥とバトンも握らされた。

この日は一日、生きた心地がしなかった。

重たすぎて。

地元地域の主であるタバコ屋家
周辺企業とも繋がりがある
協調性も無視はできない。

いや、それでもぱんなは「断らねばならない」

いざ。十字路へ。

その道中は「どないしょう~~~どないしょう~~なんて言おう~~~なんて切りだそう~~~」やん。

あっというまに到着やしwwwww

昔ながらの引き戸をガラガラーっとな。

ぱんな:「こんにちわーーーー!」ドッキドキやで

「はぁ~~~い💞」 とおっかな懐かしい声。

ぱんな:「ぱんなですぅ」
おばちゃん:「えー!来てくれたん!? ぱんなちゃん?!」
でたーーーーーーーっ!(←失礼や)
御年おそらく80歳くらい(1000年生きてるといわれても疑わないわ)
それでも変わらず妖艶なその姿。
「そんなマスクしてたら顔わからへんやん!マスク取って!取って!」


ぱんな:「えー?いいの?マスクしなくてもOK?私は気にせんねんけどw」

ノーマスクのおばちゃんにせかされながらマスクを取る。

おばちゃん:「おばちゃんな、マスク嫌いやねン!邪魔やろ?。おばちゃんなんかな、ワクチン3回しかしてへんで!もうせんねん!」


ぱんな:「ぱんななんてな!ワクチン1回も打ってないねん!」

ぱんな・おばちゃん「な~~~~♪」
ここでハイタッチ。

その様子を例えるなら・・・ラッパーのHey yowww 的な。

なんだなんだこの空気は。
ようわからんけど、その空間はしっかり温まった。

ハイタッチの手が収まる前におばちゃんが言う
おばちゃん:「突然電話してごめんなぁ~~~~」

ぱんなもおばちゃんのごめんなぁ~~の”~~~”にたたみかけて言う
ぱんな:「いやいや~気にせんとってぇ~ お嫁ちゃんから聞いたよぉ~~」

「この度は、よくわからんけれど、おめでとうございます?で合ってる?」(笑)
「こういうのって、なんて言ったらいいんか作法がわからんけどwww」


おばちゃん:「せやねん、おばちゃんも知らんかったんやけどな、そんなことになってたみたいでな、びっくりしたねんwwwwそれでな、おばちゃん”そうや!ぱんなちゃんに電話しよう!”って思ったねん」


ぱんな:「うんうん!びっくりしたわーー!! 応援させてもらうで!

でもな!おばちゃんごめん!会社はそういう申し出はどこからの話しもお断りさせてもらってるねん~~ほんま、ごめんなぁ~~~。も~~ほんまにな・・・お客さんからもそういう話しがちょいちょいあるんやけどな・・・全部にハイハイも言えんしな?応援したい気持ちはみんな変わらんのやけどな・・・」

おばちゃん:「うんうん。おばちゃんわかった。ぱんなちゃんの言うてることもそりゃそうやわな。無理なこと言うてごめんなぁ~~」

ホッとしたようででもまだ気が抜けん

ふと横目にガッツポーズを決めたお孫さんのチラシが・・・

ぱんな:「でな、会社来てもらって挨拶って言うのはゴメンなんやけど、チラシとかあったら会社に置いとくしな。そのくらいやったらさせてもらうで!」

おばちゃん:「そうしてもらえる!? おばちゃんな、お店番しながらコレ折ってな、こうしてな、輪ゴムではめてな・・・」
ぱんな:「うんうん!それなんぼかもらって帰ってもいい?」
おばちゃん:「じゃぁ・・・折ってないヤツでwwwww」

ここからは、40年くらい前の話しで盛り上がる。
おばちゃんの顔色をみながら・・・

所用時間は20分ほど。

ぱんなは折ってないチラシをハダカで20枚くらい手にして後ずさりをしながら店を出た。(ぜんぜん話しが終わらんw)

ふぅ。

会社に戻って「任務完了です!!」とチラシを渡す。

幹部さん:「おつかれさまです!!」

やれやれ。