NHK大河ドラマ「八重の桜」 ニュース速報!

NHK大河ドラマ「八重の桜」 ニュース速報!

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「会津 女たちの決死行!(仮)」
<放送予定>7月20日(土)総合[全国]午後11:40~翌0:09
【再放送】7月26日(金)総合[全国]午前2:10~2:39 ※25日深夜


 今回は、大河ドラマ「八重の桜」との初めてのコラボレーション。7月21日放送の「八重の桜」、「鶴ヶ城開城」の内容と連携してお届けする。
 会津鶴ケ城で戦った「名も無き女性たち」に焦点を当て、男の兵士のためのおにぎりや食事作りの大変さ、困難な籠城の様子、そして、城の外にいる家族の救出作戦などを描く。

http://www.nhk.or.jp/fukushima/yaenosakura/



ここでも関連番組です。

http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/info/#connect41


ダーウィンが来た!生きもの新伝説「世界最大のシカ!巨大ツノの秘密」

ひげじい with 八重たん! 綾瀬はるかさんが声の出演をします。

綾瀬さんが演じるのは、福島県の新島八重公式マスコットキャラクター「八重たん」。
会津のモリアオガエルを特集するコーナーで、得意の会津弁を駆使して、あの「ヒゲじい」と軽妙な掛け合いを披露!
「大河ドラマ」と「ダーウィン」のユニークなコラボレーションが初めて実現。どうぞお楽しみに!!

7月14日(日)放送 [総合]夜7:30~7:57





うーん、ここまでテコ入れするんですねえ…。
《草笛ナレーション》
慶応四年(1868年)八月二十三日
新政府軍は東北諸藩を次々と攻略し、怒涛の勢いで会津城下へと迫った。


《山本家玄関先》
砲撃、銃声の中、八重が玄関を閉める。。
八重「もう銃声が近い。急ぐべ!」
うら「はい。」
佐久、八重、うら、門を出ると、
佐久「あっ!高木のおばん様!」
八重「おばんっ様、行くべ!」
うら「荷物は私が」
佐久「もう、心配ねえがら。」
澄江「ありがとなし」
八重「お隣のユキさんは?」
澄江「分かんねえ」
八重「ユキさん!ユキさ~ん!」
八重が戸を叩きながら「ユキさん!ユキさん!」
ユキ【剛力】「八重ねえ様、その格好…(八重は三郎の形見を身につけている)。」
八重「いいがら早ぐ!みんな続々とお城に向がってる。」
ユキ「分がった。すぐ行ぐ。」
八重「急がんしょ」
互いに頷きあう八重とユキ。ユキは家の中へ戻り、女だけの家族へ
ユキ「んじゃ、行ぐべ。」
ユキの祖母「私は残る」
ユキ「何で!?」
祖母「年寄りが、お城にあがっても穀(ごく)潰しになるだけだ。」
ユキ「おばば様!」

《滝沢本陣》
田中土佐(B作)「戸ノ口原も破られたか!?」
跪き報告する高木盛之輔「既に敵軍であふれておりました。」
すぐ後ろの門に銃弾が飛んでくる
土佐「もはや猶予はならん!殿をお守りせよ!」
容保「戻るぞ!」
土佐「はっ!」
そこへも銃弾が飛んでくる。しゃがみこむ容保たち。
横にいる弟・定敬(さだあき)へ容保「そなたは、ここを離れよ。」
定敬「何を仰せです!それがしも共に城に入って戦いまする!」
さらに銃弾が飛び交う
容保「ならぬ!」
定敬「お言葉、従えませぬ!」
容保「いや!ならぬことは、ならぬ!儂は城と命運を共にする。そなたは連れていけぬ。去れ!」
定敬「兄上!」
銃弾がかすめる
容保「行け!急ぐのだ!」
定敬「必ず、援軍を連れて戻ってまいりまする!」
家来「定敬様、さあ、こちらへ!」


《半鐘の鳴り響く中、多くの女、子どもらが続々と城へ避難する。八重と山本家の姿も》
草笛ナレーション「会津の長い一日が始まった」


《鶴ヶ城》
八重「(高木の)おばん様(つぁま)はこごに。」
高木祖母「ありがとなし」
女1「(八重の姿を見て)男の子かと思ったら…。」
女2「お城に、あの格好であがっとは、ぶしつけでねえべか?」
女1「おなごが鉄砲持って…。」
佐久「八重」
八重「おっ母様、私は行ぐ。私はここに戦いに来たんだから。」
佐久「言葉が出ねえ。戦に出ていくおなごに、かける言葉なんて知らねえもの。」
八重「さすけねえ。必ず無事で戻っから。」
八重がその場を離れようとすると、照姫一行が現れる。中に時尾もいる。
照姫「八重か?」
八重「はい」
照姫「勇ましい姿じゃな。」
八重「これは、伏見の戦で亡くなった、弟の形見にごぜえます。私は、弟の魂と共に戦う覚悟にごぜえます。」
照姫「弟と共に…。では、その鉄砲に、会津武士の魂を込めよ。」
八重「はい。」
時尾「八重さん…」
八重「時尾さん…」
ここで八重と時尾の幼い頃の回想シーン。
幼い時尾「八重さん!待ってくなんしょ!」
次いで成長してからの回想シーン。場所は黒河内道場で二人は稽古着姿。
八重「時尾さんに何かあったら、いづでも、お城さ飛んでいぐから。」
時尾「鉄砲担いで?」
八重「うん」
回想シーン終わり。現実の世界。廊下で見つめ合う八重と時尾。
八重「行ってくる」
時尾は涙をこらえるような表情で頷く。八重は照姫、佐久らに頭を下げ、その場を離れる。


《八重は城内の重臣らが勢ぞろいしてくるところへ出くわす。》
佐川(獅童)が走り込んでくる「佐川官兵衛、ただいま戻った!
神保内蔵助「おう、戻ったか。」
佐川「敵の動きが、あまりに早ぐ、戻るのが精一杯であった!殿はいずこに!?」
神保「滝沢に向がわれた。」
佐川「滝沢!?あすこは、もう危ねえ!」
神保「ああ、殿には土佐がついておる。儂は六日町口の守備に就ぐ。」
佐川「それがしは大町口に!やつらを片っ端からひねり潰して、殿を城にお戻しする!者ども!」
周囲の一同「お~!」
梶原(池内)「お待ち下され!それでは、お城の守りが手薄になる!」
神保「鉄砲の撃でる者をかき集めておけ!」
梶原「年寄りと子どもばっかで、指揮を執るものがおりませぬ!」
佐川「敵は、外堀で打ぢ払う!」
神保「敵に城を囲まれでは、幾らももたぬ!」
梶原「しかし…。」
八重「私がやりやす!」
一同が八重のほうを向く。
八重「私が鉄砲隊を指揮致しやす。」
梶原「八重殿」
八重「やらせてくなんしょ!」
神保「おなごの出る幕ではない。下がれ。」
八重「んだげんじょ…」
佐川「おなごに戦はできぬ!」
八重「できる!」
神保「平馬、後は頼む。どけ!(と、八重の脇を歩き出す)」
佐川「ほれ!」
八重「今このときに!そった昔ながらの考えで、なじょしますか!これは、男だけの戦いではねえでなし!都から傷だらけになって帰ってきた皆様を観だときから、帰って来なかった家族を待ち続けた、あのときから、男もおなごもねえ!これは、会津全ての戦いだ!私を戦に加えっせ!私の腕は、お役に立つ!それを使わねえなら、戦いを放棄したと同じ事!私は山本覺馬の妹だ。鉄砲の事なら、誰にも負げねえ!敵にお城は渡さねえ!仲間がやられんのを、黙って見るつもりはねえ!私たちの大事なふるさと、会津は、この手で守る!」
頷く神保「んだら、心行くまで戦うべ。いくぞ。」八重の肩に触れる。
佐川「お~!!会津武士の姿、目に焼き付けてくれる。みんな、何があろうと、会津を守り抜くべ。いいか!?」
一同「おお!!」


《城の入り口。大勢の城へ入ろうとする家族らが、殺到しているが、兵たちが遮っている》
兵たち「ならん!ならん!通すことはできぬ!ならん!」
日向ユキ(剛力)「なじょなってんだべ…。後ろから襲われたら逃げらんにぇ。行くべ。」
ユキの家族「何!?」
ユキ「お城には入れねえ。こったどこで、死にたくねえ!行くべ!」
ユキの妹?「姉様、ここで待つべ。」
ユキ「いいから早く!行くべ!早ぐ!」


《城下。竹子たちが走る。》
竹子を追う三人「竹子様!」
竹子「照姫様は、お城を出て坂下に移られたそうです。
まき子「まことですか?私たちも坂下に。」
竹子「照姫様のご警固に参りましょう。」
三人「はい!」
そこへ突然、神保雪子(芦名星)が倒れ込んでくる。
竹子「お雪様!どうされました。」
雪子「(神社の)境内で何人も自刃しておられます。いっそ、私もお宮で…。」
竹子「死ぬのは一人なりとも敵を斃してからになさいませ!修理様の敵、討たなくてもよいのですか?さあ!」
頷き、竹子に手を貸されて立ち上がる雪子。雨が降ってくる。
優子「また、降ってきた…。」


《城中で少年たちに射撃の訓練をする八重》
八重「第一隊、構え!狙え!撃て!」
少年たち「ドン!」
八重「弾込め!第二隊、構え!狙え!撃て!」
そこに老兵が通りかかる
老兵1「そこで何しておる!?」
老兵2「にしゃ、おなごでねえか!」
八重「第一隊、弾込め、遅い!」
少年たち「はい」
老兵「勝手な事すんな!」
八重「指揮は、私が執りやす。」
健次郎「八重様!五ノ丁から敵が侵入しやした!」
八重「外堀を破られたか!」
少年たち「行くべ!おう!」
八重「北出丸で、敵を迎え撃づ!大手門に一人の敵も入れてはなんねえ!」
少年たち「はい!」
八重「私は先に行ぐ。健次郎さんは皆が支度できたら北出丸に連れてきてくなんしょ。」
健次郎「分かりやした。」
八重「いいか?うまくできねえ子は、決して連れてきてはなんねえ。」
健次郎「よし、支度すっぞ!」
少年たち「はい!」


《外堀 甲賀町口》
兵「大殿様、ご着陣!大殿様ご着陣!」
山本権八(松重)「殿だ!」
そこへ馬に乗って駆けてくる容保。
容保「皆、大儀!」
一同「はっ!」
土佐「頼母殿は戻ったか!?大蔵は!?」
家来「いまだ、お戻りではごぜえませぬ。」
容保「ここを死守する。敵に、外堀を越えさせるな!」
一同「はっ!」
土佐「殿、こちらへ!」
喊声が起こり、敵の鉄砲隊が現れ撃ちかかろうとする。迎え撃とうと会津勢も
権八「構え!撃で!」
双方撃ち合いとなる
土佐「殿、お城にお入りくだされ!」
容保「いや!」
土佐「ここはそれがしが!殿は一刻も早ぐ!」「頼む!」
権八「はっ!」
土佐「敵を片づけて、後から参ります!かかれ~!」
容保を連れ出す権八
権八「敵は、もう城下に入り込んでおりまする!」
すぐ近くに砲弾が着弾!粉塵が舞い上がる。
容保「うわっ!」
権八「立ち止まってはなりませぬ!
銃声がして、すぐ後ろの護衛が撃たれる。
権八「お早ぐ!」


《敵が大砲を撃ちまくり、城、城内が撃たれまくる情景が俯瞰した視点で》
その砲弾の嵐の中、八重が駆け、壊れた城壁からスペンサー銃を撃つ。
八重「よし!」
八重「弾込め!?」
健次郎「できやした!」
八重「敵は、お城のすぐ外だ。旗の近くにいんのが侍大将だ。」
少年たち「はい!」
八重「よ~く狙えば、必ず当たる。合図したら、一斉に撃ぢなんしょ!」
少年たち「はい!」
着弾し、爆発。
八重「さすけねえ。私が一緒だ。んだら、行くべ!」
少年たち「おお!」
八重「構え!狙え!撃で!」
八重「構え!」
健次郎「(少年たちに)頭、下げろ!頭!」
八重「狙え!撃で!」


《西郷頼母邸の一室に女たちが白装束で輪になって正座している》
娘の一人が歌を詠む「手をとりて 共に行きなば 迷はじよ いざたどらまし 死出の山路」
細布「母上の御歌は?」
由布「聞かせてくなんしょ。」
千恵(宮崎美子)「はい」「なよ竹の 風にまかする 身ながらも たわまぬ節はありとこそきけ」
眉寿「たわまぬ節…。私たちの思いが籠った御歌ですね。」
千恵「「これは人に預げ、旦那様に届けてもらいましょう。」
娘「母上。父上はお叱りにならねえでしょうか?」
千恵「お叱りにはならねえ。会津は、罪もないのに罰を受げ、無念を飲み込んで、敵に恭順した。それでもまだ足りなくて、敵は会津を滅ぼしに来た。そんな非道な力には、死んでも屈指ねえ!この事、命を捨てて示すのが、西郷家の役目だ。」
律「皆、覚悟はいいか?」
一同「はい」
常盤(幼女)「今日は、何をするんですか?」
千恵「よい所に行くのですよ。皆で行く旅だ。何にも恐ろしい事は、ねえがらな。」
全員、手を合わせたのち、小刀を鞘から抜く。


《避難民で大混乱の城下。日向ユキ家族が物陰に隠れている》
避難民「行くべ!行くべ!」
敵兵の声「こっちぜよ!おう!」
ユキ「どごも敵だらけだ。」
足音が近づき、敵兵二人がユキたちを見つける。襲い掛かろうとすると、その背後から黒河内が槍で兵を突く。
敵兵「うわっ!」
ユキ「先生!」
黒河内「やあっ!村へ逃げろ!ぐずぐずすんな!」
ユキ「はい!」
黒河内「早ぐ!早ぐしろ!」
逃げ出すユキ一家。
黒河内「やっ!はっ!やっ!やああ!」
反撃を受ける黒河内
黒河内「ああ!」
ユキ「先生!先生!」
黒河内「早ぐ!村へ行げぇ!」


《城内に早馬が駆けこんでくる》
早馬「頼母様が、ご着陣なされた!」
頼母「殿は、ご無事化!?殿は!?殿はご無事か!?殿~!」
容保の後姿
頼母「殿は!?殿はご無事か!?殿は!?殿はご無事か!?殿、と…」
頼母「殿、よくご無事で…。」


《砂塵を巻き上げ、城下を進む土佐の板垣隊。城内には射撃しようとする八重》
板垣(加藤雅也)「大手門は目の前じゃき!」
一同「お~!」
狙いを定める八重
板垣「ひるまんと、進め!」
土佐兵が砲撃の準備を始める。すると八重の弾が板垣の右肩をかすめる。
板垣「撃て!」
八重が少年に指示する
八重「まだ、早え!よし!構え!」「狙え!撃で!」
八重「次、火縄!」
少年たち「おう!」
八重「火蓋を切れ!撃で!」
健次郎「弾込め!終わり!」
八重「構え!」
少年たち「はい!」
老兵1「なんと、見事な指揮ではないか!」
老兵2「女だてらに、なかなかやりおる。」
八重「狙え!」
敵の一斉射撃を受けるも怯まず
八重「撃で!」
弾が健次郎をかすめ、健次郎が我に返る
八重「さすけねえか!?」
健次郎「さすけねえ」
八重「次!」
伝令の少年兵が駆け込んでくる
伝令「皆様!頼母様が、敵軍の間を縫って、無事に城に入られました!」
少年たち「おお!」


《城内で指揮する頼母》
頼母「南門に兵を回せ。」
家来「はっ!」
頼母「天神橋は何としても渡らせるな!」
家来「はっ!」
吉十郎(頼母の息子)「父上!」
頼母「吉十郎…。なして、ここにいる?」
吉十郎「母上から、お城で父上と共に働げと言われました」
頼母「一人でここに来たのか?」
吉十郎「母上も、妹たちも皆、家に残りやした。」
頼母「そうか…。(間をおいて)そう、決めだか。」


《西郷邸内を歩く板垣》
板垣「よし、この屋敷に陣取る。城の真ん前じゃき、ちょうどええ。」
兵「はっ!」
板垣「ここに作りよ!」
兵「はっ!」
板垣は一人で邸内を歩くと、西郷家の自刃を目にする。女たちが自刃し、倒れ込んでいる。
板垣「こりゃあ…。」
娘「もし…。敵か?お味方か?」
板垣「味方や。」「よし…楽にしちゃる。」
娘「母上は?」
板垣「みんな、立派なご最後やった。」
兵「板垣様」
板垣「入ってくるな!入ったら、いかん!」
草笛ナレーション「この日、自決した藩士家族は200人ともいわれる。女たちの無言の抵抗は壮烈を極め、征討軍の指揮を鈍らせた。」


《洞窟を歩く白虎隊。疲れ切った様子。》
草笛ナレーション「そのころ、戸ノ口原を退却した白虎隊の少年たちは、敵の目を逃れ、飯盛山に辿り着いていた。」
悌次郎「あっ、お城が…燃えでる!」
儀三郎「よぐ見んだ。燃えてんのは、城下の屋敷だ。」
隊士「お城は無事か?」
隊士「俺たちも戻んべ。」
貞吉「どっから行ぐ?滝沢海道か?」
茂太郎「いや、街道は敵でいっぱいだ。南から回り込むべ。」
悌次郎「討死も覚悟で正面から行くべ。」
儀三郎「討死なら、いいげんじょ、その前に敵に捕まったら…。敵に捕まんのは、恥の恥だ。」
隊士「日新館で教わったな。」
隊士「腹を切んべえ!生き恥をさらしては、殿に面目が立たぬ!」
隊士「皆、いいな!」
その言葉に頷く隊士たち。座り込み、次々と上着をはだき切腹しようとする。
隊士「白虎士中二番隊、お先に参りやす!」
腹を切ろうとする悌次郎が八重の言葉を思い出す。回想での八重『悌次郎さん、よ~く引き付げて撃ぢなんしょ。まどもに撃ぢ合って、無駄に死んでは、なんねえ!』我に返る悌次郎。
悌次郎「待て…。まだ、弾は残ってる!」
和助「お先に、御免!うっ!ああ~!」
隊士「見事だ!皆も遅れるな!」
うめき声を挙げ、一斉に隊士たちが腹を切り始める。悌次郎もその勢いに天を仰いで
悌二郎「俺も!皆と共に!あ~っ!」
燃え盛る城下を望みながら腹を切る悌次郎
悌次郎「あ…ああ~っ!あ~!」


《城下の屋敷内。ボロボロになった田中土佐、神保内蔵助》
家来「敵を一歩も近づけるな!ご家老をお守りするのだ!」
神保「甲賀町口も破られだか。」
土佐「ああ、そっちもか。」
神保「ああ。」
自分の腹を叩く神保
神保「切るか?」
土佐「ああ。今、切る腹をあん時に切っておげば。」
神保「守護職を、御受げした時か…。」
土佐「家老一同、腹切ってお断りすれば、会津は、こげな道を辿らずに済んだ。」
神保「言うな。もう、よかんべ。我ら最後に、徳川のためでも、幕府のためでもなく、会津のための戦をしたのだ。これ以上の名誉なことはねえ。」
土佐「ああ。我らは幸せ者(もん)だ。修理も、腹切った時は、きっと…同じ思いだったべ」
神保「んだら、修理も本望だったか。」
大砲の弾が近くに着弾し、屋敷が揺れ、軒先の瓦が崩れ落ちる。
土佐「大蔵!、官兵衛!、平馬!…。皆、会津を頼む。」
土佐は神保を見つめ
土佐「では、さらばだ。」
神保、土佐、互いに小太刀を抜き、構える。
神保「んだら、生まれ変わる時は、まだ…会津で…。」
黙って頷く土佐。そして互いの腹を突き刺す。「ぐうっ」


《再び、八重と少年兵、敵軍との撃ち合い》
大山弥助(反町)「撃て~!」
大山周辺の兵ら「撃て!撃て!」
大砲を打ち鳴らし、前進すると大山が撃たれ、倒れ込む。
大山「ああ!」
大山周辺の兵ら「大山さん!」
八重「命中。」
健次郎「薩摩の隊長、仕留めたぞ!」(※のちに大山と健次郎は義兄弟になる)
少年たち「おお!!」
大山「(部下に引き起こされながら)かかれ!かかれ!」
八重「よ~く狙って撃ぢなんしょ!」
少年たち「はい!」
八重「お城は渡さぬ。ならぬことは、ならぬのです。」


《戦闘の小休止か。少年兵たちが支給されたおにぎりを手に取る》
八重「しっかり腹ごしらえしたら、装備の確認しなんしょ!」
少年たち「はい!」
八重「慌てなくていいがら、喉、詰まらせっから!」
少年たち「はい!」
川崎尚之助(長谷川博巳)「八重さん!」
八重「尚之助様!」
川崎「やはり、来ましたね。」
八重「はい。」
川崎「その格好、三郎さんの…。」
頷く八重
川崎「四斤砲が、まだ一門、城内に残っていました。壊れたところを直すのに手間取りましたが。」
八重「あれで、薩摩の大砲隊を、吹っ飛ばしてやんべ!」
少年たち「おお!」
川崎「私は、あの門を率いて大手門に回ります。」
八重「出丸の外に出たら、危ねえ!」
川崎「しかし、出丸の砲座に据えても、やられるばかりです。行ってきます。」
八重「(独り言)外に出たら、撃ぢ殺される。なじょしたらいい…。」
突然閃いた八重
八重「待ってくなんしょ!健次郎さん!」
健次郎「行くぞ!」
少年たち「おお!」
砲弾の嵐の中、八重たちが四斤砲とともに進む。すぐ近くで着弾!
川崎「大丈夫か?」
八重「危ねえ!」
八重「もうちっとだ!」
八重が塀の前に立ち
八重「ここに大砲で穴を開けんべ。」


《京都の養生所で高熱にうなされる覺馬。傍らには時栄、大垣屋、覺馬の弟子の野沢?。》
覺馬「八重…。」
時栄「先生、何どす?」
大垣屋(松方弘樹)「息するのも苦しそうや。お気の毒に。」
時栄が立ち上がり、扁額の後ろへ手を伸ばす。
大垣屋「何をしとんのや?」
時栄「旦那さん(大垣屋のこと)、これを上の偉いお方に読んでもらえへんやろか。」
大垣屋「これは?」
時栄「先生が心血を注いで書いたものどす。お頼み申します。」
覺馬「やめろ…。戦を…。」
大垣屋「先生、会津様御用を勤めた大垣屋、命に代えて、御引受けします。」


《城内で奮戦する八重。砲撃で塀に穴を開ける。》
八重「よし!」
川崎「(四斤砲を)前に出せ!」
一同「おお!」
川崎「狙え!砲車、撃て!」
八重「よし、鉄砲隊、構え!」
少年たち「はい!」
八重「狙え!撃で!」
両脇を抱えられ陣に下がってくる大山。
板垣「どういた?撃たれたがか?」
大山「面目なか。じゃっどん、あん城は、すぐには落ちもはんど。」
伊地知「さすがは、天下の名城じゃ。」
大山「中は、年寄りと子どもばっかの、はずじゃっどん…。」
伊地知「(悔しくて)えい!」
板垣「一気に攻めるつもりやったけんど…包囲戦に持ち込んじゃろか。」


《戦闘が終わった城内。兵たちが傷の手当などをしている。八重は鏡を覗く。そこへ時尾が通りかかる。》
時尾「八重さん?」
八重「時尾さん。」
時尾「何をしてるの?」
八重「髪を切ろうと思って。」
時尾「えっ?」
八重「今から、夜襲に行ってくる。」
時尾「八重さんが行くのがし?」
八重「さっき、志願したげんじょ、おなごは連れていげねえと言われた。」
時尾「仕方ねえ。おなごだと知れて敵に捕まったら、なじょな目に遭うか…。」
八重「だから髪を切る。この格好で髪を切れば、敵もおなごとは思わねえべ。」
時尾「八重さん!」
八重「自分ではうまく切れなくて。時尾さん、切ってくなんしょ。」
時尾「こんなに、綺麗な髪なのに…。おなごの命なのに…。」
八重「私は三郎だから、長い髪は、もう要らねえ。」
泣き出す時尾。
時尾「八重さん、私たちのご城下が焼けでしまった…。」
八重「さあ、ばっさりど。お城は守る。私は諦めねえ。」
何だをこらえて髪を切る時尾。八重は鏡で自分の顔を見つめる。


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頼母「南門に兵を回せ。」
家来「はっ!」
頼母「天神橋は何としても渡らせるな!」
家来「はっ!」
吉十郎(頼母の息子)「父上!」
頼母「吉十郎…。なして、ここにいる?」
吉十郎「母上から、お城で父上と共に働げと言われました」
頼母「一人でここに来たのか?」
吉十郎「母上も、妹たちも皆、家に残りやした。」
頼母「そうか…。(間をおいて)そう、決めだか。」


《西郷邸内を歩く板垣》
板垣「よし、この屋敷に陣取る。城の真ん前じゃき、ちょうどええ。」
兵「はっ!」
板垣「ここに作りよ!」
兵「はっ!」
板垣は一人で邸内を歩くと、西郷家の自刃を目にする。女たちが自刃し、倒れ込んでいる。
板垣「こりゃあ…。」
娘「もし…。敵か?お味方か?」
板垣「味方や。」「よし…楽にしちゃる。」
娘「母上は?」
板垣「みんな、立派なご最後やった。」
兵「板垣様」
板垣「入ってくるな!入ったら、いかん!」
草笛ナレーション「この日、自決した藩士家族は200人ともいわれる。女たちの無言の抵抗は壮烈を極め、征討軍の指揮を鈍らせた。」


《洞窟を歩く白虎隊。疲れ切った様子。》
草笛ナレーション「そのころ、戸ノ口原を退却した白虎隊の少年たちは、敵の目を逃れ、飯盛山に辿り着いていた。」
悌次郎「あっ、お城が…燃えでる!」
儀三郎「よぐ見んだ。燃えてんのは、城下の屋敷だ。」
隊士「お城は無事か?」
隊士「俺たちも戻んべ。」
貞吉「どっから行ぐ?滝沢海道か?」
茂太郎「いや、街道は敵でいっぱいだ。南から回り込むべ。」
悌次郎「討死も覚悟で正面から行くべ。」
儀三郎「討死なら、いいげんじょ、その前に敵に捕まったら…。敵に捕まんのは、恥の恥だ。」
隊士「日新館で教わったな。」
隊士「腹を切んべえ!生き恥をさらしては、殿に面目が立たぬ!」
隊士「皆、いいな!」
その言葉に頷く隊士たち。座り込み、次々と上着をはだき切腹しようとする。
隊士「白虎士中二番隊、お先に参りやす!」
腹を切ろうとする悌次郎が八重の言葉を思い出す。回想での八重『悌次郎さん、よ~く引き付げて撃ぢなんしょ。まどもに撃ぢ合って、無駄に死んでは、なんねえ!』我に返る悌次郎。
悌次郎「待て…。まだ、弾は残ってる!」
和助「お先に、御免!うっ!ああ~!」
隊士「見事だ!皆も遅れるな!」
うめき声を挙げ、一斉に隊士たちが腹を切り始める。悌次郎もその勢いに天を仰いで
悌二郎「俺も!皆と共に!あ~っ!」
燃え盛る城下を望みながら腹を切る悌次郎
悌次郎「あ…ああ~っ!あ~!」


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