渡辺、三週間の旅を終えて帰ってきました。
といっても千穐楽ではなく、明日からシアタークリエでの公演がスタートします。
「渇いた太陽」こちらもよろしくお願いします。
さて、「 LuckyGuyにおまかせあれっ!」
今の僕のメインの仕事は台詞を書き進めること。
書き上がった場面をもとに作詞の岩波輝さんと歌詞を作るコラボが始まります。
その場面で登場人物が一番言いたいこと…これが歌になるのです。基本は会話の延長ですが、ここにユニークなスパイスを加えることで歌らしくなってきます。
歌詞を作るのって本当に大変。台詞を考えるのとは明らかに違うボキャブラリーの中から言葉を選ぶ作業は時に苦行のような思いすらします。
でもまとまった時の達成感は清々しいですね。
始めはイケてる!と思ってたイメージやアイデアは何度も書き直され、ついに納得した設計図が出来上がると次は作曲に回っていきます。
作詞しているときは例えば「○○のあの歌みたいに」なんて勝手にイメージして言葉を紡ぎますが、作曲の天野一平さんの感性から出てくるメロディーは当然オリジナリティあふれるもので、こちらの想像を超えた旋律になって戻ってくるのです。
もちろん僕らが考えた歌詞すべてが音にハマるなんて奇跡は起こらず、天野さんは♪に乗った時「日本語として美しく聞こえるか」を吟味して作曲しますから、時に言葉の変更を求められたりすることもあります。作った詞が長くてカットされることもありますし、「伝えたいこと」をシンプルに、心に届くよう歌を作る。このことに妥協は出来ないのですね。
そして何週間も前に渡していた歌詞に音楽がついて今日送られてきました!
僕の頭の中で書き上げた白黒の設計図に色がついて戻ってきた、そんな感覚です。
確実に登場人物たちに命が吹き込まれてきました。
これがミュージカルが生まれる瞬間なんだろうなあ。。。
まだ曲作りは始まったばかり。うまくいくばかりじゃなく「ああでもないこうでもない」となかなか進まない時もありますが、ものがたりは少しずつ出来上がってます。
この感動を早くお客様にお伝えしたいです。
Mitsuyoshi Watanabe