知っている方もいらっしゃると思いますが、
氷水×塩は、特にお酒のみには欠かせないアイテムです。
「ワイン買いたいなぁ、でも、冷えていないので、すぐに冷やしたい。」と
いう時は・・・・・氷水に塩を入れて、ワインを冷やすといいです。
氷は、溶ける時に周りの熱を奪う「吸熱反応」を起こす性質があります。
コップの水に氷を入れると水が冷たくなるのは、氷が溶ける時に
水の温度を奪っているからです。
通常氷は0℃くらいの温度をキープしながら徐々に溶けていきますが、
そこに塩をかけるとある変化が起きます。
1.塩は氷が溶けるスピードを速くします
塩は氷が溶けるスピードを速める性質があります。
氷が速く溶けると周りの熱を奪うスピードも速くなるので、
どんどん水の温度が下がって0℃よりも低い温度にしてしまいます。
2.塩水は凝固点が低い
塩水は水に比べて凍り難いです。水が氷になる温度を「凝固点」と言いますが、
水の凝固点は通常0℃です。そこに塩を加えると分量にもよりますが、
凝固点が-21℃くらいまで下がります。
水の分子は温度が下がると動きを止めてお互いにくっつくのですが、
分子がくっつくのを塩が邪魔するためにこのような現象が起こります。
3.氷×塩のいろいろな活用法
塩には氷を溶かすスピードを速くして温度を下げる性質を、水を凍り難くする性質があります。
これらはいろいろなところで活用されており、例えば雪国では
雪を溶かすための融雪剤として塩をまくことなどもあります。
道路に積もった雪を溶かす効果と、降ってきた雪が凍るのを防ぐ効果があるからです。
そのほかに、遠洋漁業の魚を保存する際にもこの原理は使われています。
家庭では、ビールを短時間でキンキンに冷やしたい時などにもこの原理は使えます。
キャンプやバーベキューなどの屋外のイベントの時には、塩をかけた氷の中に
飲み物を数分入れておくと短時間で飲み物を冷やすことが出来ます。