「一縷(いちる)」の「一」には、「ひとつ」という意味や、
少ない数を表すことから派生した「少しの」や「わずかな」という意味があります。
他方、「縷」は「糸」を指すことから、「糸のように細く長いもの」の比喩として
使うこともあります。
また、糸を意味することから派生して、「細かいこと」や糸がたくさん出ているような
「ぼろ布」などをも意味するようになりました。
1.一本の糸
「一縷」は、元々、「一本の糸」を指す言葉ですが、現在ではこの意味で用いるケースは
少ないようです。
2.一本の糸のような
「一縷」は、元々の意味から、「一本の糸のような」というかなり細く長いものを指す
比喩して用いられる場合もあります。
3.ごくわずかな/かすかな
「一縷」は、元々の「一本の糸」から派生して、「ごくわずか」や「かすかな」という意味も
表すようになりました。現在では、この意味で用いるケースが一般的だと思います。
「一縷の望み」(わずかではあっても望みをかける)
「一縷の期待」(少しではあるが期待する気持ち)
「一縷の希望」(可能性がわずかであっても望みが叶うようにと願う気持ち)という使い方をします。