さまざまなシーンで使われるベンチマークという用語ですが、
今日は、よく使われる業界の使い方をご紹介しますね。
<経営分野>
自社の利益や製品・サービスなどを業界内で比較・分析し、
自社の課題や目標を見つけるためにベンチマーク分析を行ないます。
例えば、粗利益率と営業利益率を業界内で比較すると、
自社がどのくらいの位置にいて、どのくらい上まで目指すことができるのかを
把握することが出来ます。
自社の昨年度比などで業績を分析すると主観的な評価に
なってしまいがちですが、ベンチマーク分析を行うことで
客観的に理解することが可能になります。
また、業界内の優良企業や競合他社の経営手法や
ベストプラクティス(優良事例)をベンチマークすることで、
自社に合うようにアレンジして取り入れて経営が改善されることも期待出来ます。
<IT業界>
ITの分野では、ハードウェアやソフトウェアの性能を測定する際の
指標としてベンチマークが使われます。
プログラムを実行した処理性能やアクセス速度を比較・評価するために
ベンチマークテストが行なわれ、ベンチマークスコアとして数値で結果を
把握することが出来ます。
オンラインゲームソフトなどでは本番の配信前に「ベンチマークテスト版」が
配信され、動作検証できるだけでなく、体験版としてユーザーが
遊ぶことができるため宣伝の効果もあります。
<自動車業界>
他の業界で使われているような評価基準という意味だけでなく、
「目標となる自動車」がベンチマークとなります。
例えば、評価や人気の高い車種、画期的で完成度の高い車種などは、
次の車種を開発する際のベンチマークとなるのです。
車には、燃費や安全性、デザインや乗り心地などのさまざまな目標とする側面が
あるので、それぞれでベンチマークが変わることもあります。
また、新車が発売されたら、それをベンチマークにして
更に性能の良い新車が発売されるため、ベンチマークとなる車種はいつも同じではありません。