設備費は、書いている通り、製品製造に必要な設備を買った、

費用の事です。当たり前ですが。

 

ある製品を作るのに、設備を買う時のポイントとして

大きく2つがあると思います。何だと思われますか?

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それは、手動設備か自動設備かですね。

 

例えば、"ある製品を作るだけ"の設備があったとします。

実際には、"ある製品を作るだけ"の設備なんて存在するのは、

稀なケースですが。

そして、ある製品を100個だけ作るものだとします。

 

手動設備には、人の手が必要ですよね。

所謂"工数"ですね。

この商品を作る為に。人の手が1分(1/60時間)掛かるだとします。

 

最近は時給は1時間1,000円位でしょうかねぇ。

でも、実際に原価に使用する工数賃金は、これでは収まりません。

会社様の中には、工数賃金に設備費の償却分を入れていらっしゃるところも

あります。

 

計算を簡単にするために、時給を1時間960円だとすると、

960円/60分=16円/分になります。

 

手動設備を100万円、自動設備を200万円だとしますね。

自動の設備でも監視作業が必要な事もあり、実際は工数が必要だと

思いますが、今回は、監視作業も必要ない設備だとします。

 

この条件を元に手動設備と自動設備で製品1個当たりの原価を計算しますね。

 

<手動設備>

100万円/100個+1分×16円/(個・分)=10,000+16=10,016円

 

<自動設備>

200万円/100個=20,000円

 

となります。つまり、手動設備を買う方が、自動設備を買うより、原価的には有利です。

 

もし、この商品が100万個作るものとしたら、どうなるでしょうか?

 

<手動設備>

100万円/100万個+1分×16円/(個・分)=1+16=17円

 

<自動設備>

200万円/100万個=2円

 

となります。つまり、自動設備を買う方が、手動設備を買うより、原価的には有利です。

 

では、その分岐点は、生産数量がいくつのなるのでしょうかねぇ。

 

100万円/X個+1分×16円(個・分)=200万円/X個

1,000,000/X+16=2,000,000/X

2,000,000/Xー1,000,000/X=16

両辺にXを掛けると

2,000,000-1,000,000=16×

1,000,000/16=62,500

 

つまり、原価は、6万2,500個までは、手動設備の方が有利で、

6万2,500個より多いと、自動設備が有利だと言うことです。

6万2,500個の時の原価を算出してみますね。

 

<手動設備>

100万円/6万2,500個+1分×16円/(個・分)=16+16=32円

 

<自動設備>

200万円/6万2,500個=32円

 

手動設備と自動設備の原価は、一致しましたね。(笑)

 

結論 : ある製品が6万2,500個より少ない場合は、手動設備を買い、

6万2,500個より多い場合は、自動設備を買いましょう。

6万2,500個の場合は、手動設備でも自動設備でもどちらでもいいです。