昨日のブログはちょっと難しかったですかねぇ

今日は、百五減算の歴史や、考え方について、解説しますね。

 

中国の算術書「孫子算経」には

「3で割ると2余り、5で割ると3余り、7で割ると2余る数は何か?」と

載っています。

 

この「孫子算経」は、南北朝時代に書かれた算術書です。

南北朝時代とは、北魏が華北を統一した439年から始まり、

隋が中国を再び統一する589年まで、中国の南北に王朝が並立していた

時期です。

約1,500年前に書かれた書物です。(笑)

 

 

↓南北朝時代の地図です

 

 

どうやって求めるのかと言うと、

まず、5と7で割り切れて、3で割ると2余る数を考えます。

5と7で割り切れるのは、5と7の最小公倍数35の倍数になります。

35は3で割ると、35÷3=11余り2

丁度、余りが2になっているから35でいいですねぇ。

 

次に、3と7で割り切れて、5で割ると3余る数を考えます。

3と7で割り切れるのは、3と7の最小公倍数21の倍数になります。

21を5で割ると、21÷5=4余り1

と言う事は、3余るようにするには、21を3倍して、63にする事です。

63は、3と7と割り切れますし、5で割ると63÷5=12余り3となります。

 

そして、同じように、3と5で割り切れて、7で割ると2余る数を考えてます。

3と5で割り切れるのは、3と5の最初公倍数15の倍数になります。

15を7で割ると、15÷7=2余り1

と言う事は、2余るようにするには、15を2倍して、30にする事です。

30は、3と5で割り切れますし、7で割ると30÷7=4余り2となります。

 

35、63、30と言う数字が出ました。

このあとは、どうするかと言うと、全部の数字を足します。

35+63+30=128となりますねぇ。

これは書き方を変えると

(5×7)+3×(3×7)+2×(3×5)=128になります。

 

これから分かりますように、3で割った時の余りは、

3×(3×7)と2×(3×5)の部分は、3で割り切れるので、(5×7)=35を

割った時の余りと等しくなりますね。この余りは、2ですね。

 

5で割った時の余りは、

(5×7)と2×(3×5)の部分は、5で割り切れるので、3×(3×7)=63を

割った時の余りと等しくなりますね。この余りは、3ですね。

 

7で割った時の余りは、

(5×7)と3×(3×7)の部分は、7で割り切れるので、2×(3×5)=30を

割った時の余りと等しくなりますね。この余りは、2ですね。

 

なので、全部の数字を足した128は、全部条件を満たしています。

 

そして、3×5×7=105なので、105の倍数を引いたり足したりしても

余りには影響がないのです。

昨日も書いたのですが、この考え方は、少し難しいですかねぇ。

 

128-105=23

この23が答えです。

 

昨日の計算式に入れてみますね

計算式は

70x+21y+15zなので

70×2+21×3+15×2=140+63+30=233

233-105=128、128-105=23となり、23が答えです。

 

ご説明しましたが、難しい方は、この公式だけでも覚えていると、

何かの時に役に立つ?かもしれません。(笑)

明日、少し検証を含め、百五減算を発展させます。