皆さんは、防音と遮音と吸音の違いと特徴はお分かりでしょうか?
1. 防音
騒音が室内に入るのを防いだり、騒音が室外に漏れるのを防ぐ事を防音と言いますが、
実際には吸音、遮音、制振など様々な要素が存在します。
しばしば、「防音材」などと耳にしますが、実際には防音材という素材は存在せず、
吸音材や制振材と言っている場合が多数です。
2. 遮音
空気中を伝わった音を壁材などで遮断し、反対側への音エネルギーの透過を防ぐ事を
遮音(透過損失)と言います。透過損失は、Transmission lossと言い、遮音量を計算する場合等、
TL記号を使用します。
3. 吸音
「吸音」も遮音と同じく防音をするための方法です。音を吸収することで音の反射を防ぎ、
音が室外に透過することを防いだり、音を発している室内における音の反響を抑える方法を指す言葉です。
吸音のメカニズムは、細かい穴(細孔)がたくさんある素材によって、音を取り込み、
その中で拡散させることで音を吸収させるものです。
吸収によって反射する音の大きさが小さければ小さいほど、吸音性が高いという評価になります。
外に音が漏れず、かつ室内でも音がクリアに聞こえるのが特徴です。反面、吸音性を高めすぎてしまうと、
反響音が全くなくなり物足りないと感じてしまうケースもあるようです。
鍛造工場の切断機で材料を切断(剪断)する瞬間、非常に大きな音を発生します。
その対策として、切断機を防音室で囲う工事をしました。
当時、画期的な吸音の素材を使ったのですが、何だったのか、忘れてしまいました。
ハニカム構造をしたアルミの合金?か何かの素材を使ったと思います。(謝)
因みに、ハニカム構造(英語:honeycomb structure)とは、正六角形または正六角柱を
隙間なく並べた構造の事を言います。
ハニカムとは英語でミツバチの節(=蜂の巣)という意味であり、多くの蜂の巣が
このような形をしていることから名付けられています。
↓この写真は、プレス機を囲っている写真ですねぇ。
切断機のみが囲われ、その後ろには、材料が並んでいる感じです。
みなさん、イメージ、湧きますか?
