今日は、工場での仕事をちょっと書いてみます。
今から書くことは、技術員として、毎年やっていかないといけない事です。
まずは、「直材」
直材というのは、直材原低(直接材料原価低減)の事です。
商品(部品)は、試作しないと量産へと進めません。
当時、量産する為の試作は、3回ありました。
試作の中で、きちんとした量産部品が作られるように、
型を製作し、作業性などチェックします。
まずは、鍛造部品の直材とは?????
ずばり、鋼材の事です。6mの材料が工場の真ん中の通路に入ってきます。
トレーラーに乗って・・・・・
トレーラーが大好きな私が、トレーラーが入ってくるたびに、
「バックの仕方がうまいなぁ」と思って、トレーラーを見ていました。
見てても全く飽きません。今もそうです。
バックする時のハンドルは、皆さんが普通車を運転して
バックするのとは、反対にハンドルを切ります。
そして、「上手く工場建屋の通路に入れるもんだなぁ」と思っていました。
話が逸れましたね。
材料の断面は、主に〇、つまり丸材でした。
□、つまり角材は少なかったです。
試作の時は、その部品に適切な直径と長さを決める必要があります。
もともと、量産部品が生産されているので、量産部品の直径(径)と長さを
参考にして、試作をします。
試作の時、径を出来るだけ小さくしたいので、径違いの材料を用意して、
試作したり、長さを出来るだけ短くしたいので、長さ違いの材料を用意して、
試作したりしていましたが、なんせ、量産工場ですから、試作に時間が割けないという
ジレンマはありました。
なので、量産部品となったあとも、直材原低と言う事で、材料の見直しを続けないと
いけないのです。
この時、名古屋に本社を置く大手特殊鋼メーカーの営業担当だったのが、
Iさんでした。
名古屋の東海高校から慶應義塾大学に進み、卒業されたと聞きました。
人当たりの良い方で、今は、その会社の社長を務められています。
ちょっと無茶苦茶な感じですが、径で0.5mm単位で鋼材を作ってもらいました。
今となっては、いい思い出です。
絶対に嫌だった生産技術の仕事が、段々好きになっていきました。