私が使用してる機材はGOLDMUNDが多いのですが
他ではちょっと体験したことの無い音場の広さや
好んで使用している一昔前の型式(オールドムンド)の
鮮度が高いのに独特の厚く温かみのある音がどうやったら出てくるのか
解析してみたくなったことがあります。
ご存知の通りこのメーカーの機材は回路ごとに
エポキシ樹脂で固められたモジュールと呼ばれる物
数点で構成されており、通常は実装状態を
探ることが出来ません。

イメージ 1

GOLDMUND MIMESIS10C+ DIF10モジュールの例

イメージ 2

中身はご覧の通り見えません。

ただし幸いなことに長期間使っているとモジュールの故障も
1回2回ではなく(?)A1モジュールの故障品が転がっていた為
以前エポキシを歯科用のエンジンで切削して中を
見てみました。

すると・・・分かったことがあります。

1、特殊な部品は使っていない
 本当に驚くべきことで、日本メーカーですと「厳選した○○を・・・」
 「金メッキの・・・」「非磁性体を使用した・・・」
 等の美辞麗句が並ぶところですが、がっかりするほど普通。

2、部品は選別されている
 左右で20オームの抵抗ですと20.00オームというテスターで測ってて
 ウソでしょう?と首を傾げたくなる状況。

3、3次元的なワイヤリングがされている。
 通常基板に部品は実装しますよね?そうするとたとえば抵抗とコンデンサの
 距離が離れて、離れた分パターンを長距離這わせるということになるわけです。
 これが最短なるように空中配線(!?)です。ぐちゃぐちゃになるだろうと
 思われますけど差にあらず。美しいです。エポキシで固めなければならない理由
 というのはまさにこれでしょう。
 ※空中ワイヤリングはコニサー2.0なども有名ですね。

4、固めることで熱結合を図っている。
 最終的にエポキシで固めて中は見えないようになりますが、
 トランジスタのみならず中の部品すべて熱結合を図っているようです。
 利点はかなりありますね。2次的な要素ですが。

というわけで一般の工業部品ですが、時間を掛けて選別し、
神経質とも取れるほど最短距離で3Dハンダ付けした後動かないように
エポキシで固める。鮮度の高い音の秘密はどうやらこんなところにあったようです。

安易に高い部品を使っていないことも逆に好感が持てます。
音響用の専用品は性能は良いのですが、固有のクセが強い場合が多く
音をまとめるのが大変です。鉄芯の抵抗やコンデンサは音響マニアは
卒倒しそうな勢いですがw実際に一部に使うことで躍動感が出たり
きつい高音域が滑らかになったりして自作していた時には何度も驚かされたものです。

それにしても、新技術で1から部品を作って勝負のMade In Japan
かたや既存のものは使うんだけれども、途方も無い手間を掛けて選別する
Made In Swetherland。
掛ける人件費と時間は変わらないですがお国柄が出ていると思うのは
私だけでしょうか?(笑)