- 著者: 真梨 幸子
- タイトル: 孤虫症
いやっ!もう、ほんと
気持ち悪かったです。
美しい百合の表紙が読後なんとも言えず
ゾワゾワと虫酸が走る感じ。
なんていうのかな、マンションのドアとかに
ついている魚眼レンズってあるじゃないですか。
あれで、ずーっと他人様の
恐ろしい生活を覗いていたかのような感覚が残りました。
まっすぐじゃないの。
部分的に強調されてて。
ずっと見てると悪酔いするかも。
って書いても訳わかんないですよね(^^;
男にだらしない母から生まれた姉妹。
姉は実直な男に嫁ぎ、中学受験を目指す娘がいる。
妹は美しく、アパレル会社で働く。
姉は受験前で神経を尖らせる娘や
仕事優先で不在がちな夫への不満を抱え
ガス抜きに妹に借りさせたアパートで
セックスに狂いはじめるのだが
その相手がみな不自然な死に方をし始める・・・。
という感じで始まるのですが
もう、セックス描写も精神描写も
グロテスクな感じ。
だけど止められないのですよ、この本。
最後数十ページだなぁと思っても
どうなんのさ?って裏切りがあって
なかなか面白かったです。
いつもいつも美しい物語ばっかり読んでるわけにも
いきませんし、こういうのも妙にソソル本です。
それにしてもこの手の本を書く人って、どういう精神状態なんだろうなぁ
といつも思う。
自分で体験していなくても
想像力の届く範囲でしか書けないと思うんですけど。
ってことで、陳腐な表現しかできない私は
作家になんぞなれず、blogで自己満足と(笑)