赤い長靴 | 丸の内OLの生活

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著者: 江國 香織
タイトル: 赤い長靴

「東京タワー」がブームの江國さんですが
今回は新作、連作短編をご紹介。

日和子という一人の女性が主人公ですが
この人の冷めた夫への視線が、ある意味怖いお話です。
夫を嫌いではなくて好きなのに
いない時に洗濯物をたたんだり
思い出したりするほうが
一緒にいるよりも幸せだったりする。
その気持ち、実はちょっとわかります(笑)
離れてるほうが愛って強くなるのよね。
会いたいとか思えたりして。

日和子の話は夫に通じません。
でも夫はそんな事に気づいていない。
気づかないどころか、この夫は
自分は骨子を掴むのがうますぎるとまで
勘違いしているのですが。
骨子さえ掴んでしまえば、上の空でも生きていける。
これって恐ろしいけれど事実。
私も家族との会話時にやっちゃったりします。

本のタイトルにもなっている
「赤い長靴」の意味が分かった瞬間
なんだか空恐ろしい気持ちになります。
イメージがわきすぎて、抑えるのが難しかったかも。

いつもどおりの静けさと、落ちついたテンポ。
「恋愛モノとは違った作品」としては面白いかも。
現実味がないのに、実はリアル。
でも、そのリアルな夫の描き方で
ストレスを感じる人もいるだろうな。
この夫なら私はいらない。

そういえば今日はバレンタイン。
夫へのチョコは届いたかな?
長引いているケンカの仲直りに送ったのだけれど
これまた離れているほうが
彼を大切に思えたりする自分がいる。
「日常」をともにすることと
「恋心」を維持することは
なかなか並列できないのよね。
このブログ、彼は見ませんように(^^;