VEGA SICILIAベガ・シシリア



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スペインを代表するトップワイナリーのひとつ、ベガ・シシリア。マドリッドの北方に広がる高級ワイン産地リベラ・デル・ドゥエロに位置しています。1864年、フランス・ボルドーでワイン造りを学んだリビオ・ルカンダ氏が、 フランスから3種の外来種カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、マルベックの苗を持ち込み、リベラ・デル・ドゥエロの土地に植えたことがワイナリーのはじまり。その後1868年、息子のエロイ・レカンダ氏が「ボデガス・ベガ・シシリア」としてワイナリーを創設しました。

3種の外来種にテンプラニーリョ(別称 ティント・ フィノ)を加えた独自のブレンドのワインは、当初友人のためだけにごく少量生産されていましたが、1929年、バルセロナで行われた万国博覧会で金賞を獲得したことにより、ベガ・ シシリアの名声は一挙に世に広がりました。1950年代には初めて、リベラ・デル・ドゥエロの原産地呼称のワインに認定され、近代スペインワインをリードする存在となりました。1982年、マドリードを本拠とする企業グルポ・エウレンの創業者、ダビド・アルバレス・ディアス氏がこのワイナリーを買い取り、当時27歳だった息子のパブロ・アルバレス氏(右写真)を責任者に据えました。アルバレス・ディアス氏は資本を投入し、畑を拡大、新設備を備えた醸造設備を用意し、品質を向上させることに成功。近代的なワイン造りの技術を取り入れながらも、パブロ・アルバレス氏は、あくまでもクラシックな古き良きスペインワインの味わいを守り続けています。
現在、ベガ・シシリアでは異なる土地に5つのワイナリーを構えています。パブロ・アルバレス氏の信頼が厚いハビエル・アウサス氏が醸造責任者としてベガ・シシリアグループの全てのワインを統括。伝統的なワイン造りを尊重しながらも、常にワインのより良い進化を目指し、新しい感性をもってワイン造りに取り組んでいます。








ベガ・シシリアのワイン造りのうち、特に注目すべき点は『過酷な環境』、『収量の低さ』そして『熟成の長さ』です。リベラ・デル・ドゥエロはスペインの中でも高級なワインが多く産出される地域ですが、「荒野」と呼ぶにふさわしいほどの風景が広がり、その気候は寒暖の差が大きい非常に過酷なものです。畑は主に緩やかな丘陵に集中しており、その海抜は700~800mとフランスやイタリアでは類を見ないほどの高地にあります。土壌は主に石灰石で、鉄分が乏しく肥沃とは正反対の土壌です。この激しい気温の差と痩せた土地が、ブドウの樹をたくましく育て、素晴らしく凝縮した果実を実らせます。

そして250ヘクタールもの広大な自社畑で獲れたブドウの中から良質な果実だけを厳しく選果。しかもその平均収量は1haあたり20hl。これはボルドーの格付けシャトーと比べても、半分以下の少なさ。この収量を守るため、40%の果実は切り落とされてしまうと言います。
そしてスペシャルキュヴェ、ウニコにおいては、まず大樽で1年間、続いて小樽の新樽で2年熟成させます。さらに古樽に移して4年。これだけで熟成期間はすでに7年ですが、ヴィンテージによってはもっと長い熟成をさせることもあります。 しかもこの熟成用のオーク樽はベガ・シシリア専門の樽職人による自家製。自社で樽を作っている造り手と言えば、シャトー・ラフィットやシャトー・マルゴーなど超一流の造り手だけです。

この熟成の間に計10回もの清澄が行われることで、ワインは研ぎ澄まされているため、瓶詰め時のフィルターは最小限に抑えられています。 さらに、ボトルに移した後、3~4年は瓶内熟成が行われるためウニコが日の目を見るには優に10年もの月日が掛ります。

そうして出来上がるワインは、色合いからして強烈に濃厚で、凝縮した果実のアロマと蜂蜜の様な刺激的で甘みのある独特なスタイル。そして途方もなく長い余韻は、スペインワインの王と呼ぶに相応しい風格と威厳を備えています。その堂々とした佇まいから、ときに「スペインのラトゥール」と称されることもあり、国内外からスペインワインの頂点と称えられる逸品です。