苦い銭／ヴァレンティノ／秘密の子供

苦い銭（’１６）

監督:ワン・ビン

中国の出稼ぎ労働者の過酷な現実を映し出したドキュメンタリー。

出稼ぎ労働者を乗せた長距離列車が

いつまで経っても目的地に到着しない（笑）

乗客たちはぐったりしてしまい、観ているこっちもぐったり。

主要舞台となる個人経営の縫製工場に場面を移しても

ミシンで縫製する女性工員の姿を、うんざりするほど映し出す。

時折、街中を映し出せば、近年の経済成長を

象徴するかのように高級外車が通り抜ける。

1日の労働時間は１２時間以上、上映時間は１６３分（うんざりやわ～）

手元に残ったのは、僅かながらの“苦い銭”・・・・。

ヴァレンティノ（’７７）

監督:ケン・ラッセル

ハリウッド草創期の伝説的俳優ルドルフ・ヴァレンティノの伝記映画。

『椿姫』（’２１年版）でしか彼の姿は拝見していませんが

キャリアたったの５年。３１歳で急逝したヴァレンティノの

足跡をよく知ることができました。

監督が、あの悪名高きケン・ラッセル

初ラッセルにビビりモードで挑んでみましたが、意外とまとも・・・・

いやいや、やっぱり、えげつない。

オカルト的　倒錯的　変態的（笑）

拘置所でのレイプ？シーンとか完全にイカれているし

自宅前に大挙して押しかけたヴァレンティノ信奉者たちの

妄信的なミサ？なんか、ちょっと寒気しましたもん

秘密の子供（’７９）

監督:フィリップ・ガレル

映画監督がシングルマザーと恋に落ちる・・・・

だけの（笑）　フィリップ・ガレルの私小説的な作品。

ヌーヴェル・ヴァーグに影響を受けた映像であると同時に

旧きサイレント映画を思わすような、もやっとしたモノクロ映像に

声も物音もない無音の音、しぃーーーっと流れる音に

置きどころのない感情を垣間見たような気がする。

あれだけ、アンナ・カリーナＬＯＶＥだったけど

最近では、アンヌ・ヴィアゼムスキーの方に惹かれてしまっている。

文才も含めての魅力であることは間違いないです。

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