君はひとりじゃない(’15)
監督:マウゴシュカ・シュモフスカ
変な映画ですね~ 奇妙な映画ですね~
本国ポーランド
では、シリアスに受け止められ
ドイツ
、フランス
では笑いが巻き起こり
さらに、違う価値観の国では、感動作にもなりうる・・・![]()
娘オルガ(ユスティナ・スワラ)と検視官の父ヤヌシュ(ヤヌシュ・ガヨス)は
母親を亡くし、2人きりで暮らしている。
心身を病んだ娘は摂食障害となり、日に日にやせ細り
喪失感を拭えない父は事故現場で人の死に何も感じなくなっていた。
埋められない溝ができてしまった父と娘は、お互いを傷つけあった。
そんな娘の体を見かねた父は娘を入院させてリハビリをさせるが
施設のセラピスト、アンナ(マヤ・オスタシェフスカ)による療法は
普通では考えられないものだった・・・・。
冒頭のシーンから、どう受け止めていいのやら・・・・
河原の木に一人の男が首を吊って死んでいる。
主人公の一人である検視官ヤヌシュが現場検証に現れる。
警官とごちょごちょ話しながら、吊ったロープを切り、地面に落ち
横たわった死体を背に、また警官とごちょごちょ話はじめる。
「検視官・・・・」 ヤヌシュが振り向くと、息絶えたはずの死体が
むくっと起き上がり、川べりを散歩するかのように歩いていく・・・・。
そして、場面が変わり物語が進んでいく・・・・ ほったらかしかい
(笑)
検視官や警官が“散歩する死体”を眺めるだけで、ほったらかしにしたように
映画自体も、このエピソードをほったらかしにしてしまうんですよ。
私は、ほったらかしにするのは勿体ないので、かなり字数を割きました(笑)
そういう映画なんです・・・・(わからんわ!)
“生”を受けている人間が、死者とどのように向き合うか・・・・
“死”そのものをどのように受け止めるか・・・・
ひいては“生”を受けている人間同士、どのように向き合うか・・・・
全部、目に見えないものですよね。
その目に見えないものを、ポーランドの女流監督が独特の感性で
わかりやすく言えば、変てこりんに描いているんです(笑)
セラピストのアンナが死者と交信ができる霊媒師だと言い出してからは
さすがに、引いてしまって、こっちはインスタでも更新しようかと(ダジャレ?)
予告トレーラーでは、“天才セラピスト”って出てましたけど、けっこう胡散臭い。
ただ、この女性も家族(幼い子ども)を失くしていて、抱えている喪失感は一緒。
そして、問題のラストですよ・・・・
独特な死生観を持つ、中南米の人が観たら、どう感じるか興味深い。
2015年ベルリン国際映画祭 最優秀監督賞(銀熊賞)受賞作品
全ての映画ファン必見! 日本初上映となるポーランド発の優美な才能。
誰もが向き合う普遍的なテーマ〈家族愛〉を繊細に、ときにはユーモアを交えて描く
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