コントラクト・キラー | Untitled





コントラクト・キラー(’90)フィンランド国旗スウェーデン国旗


監督 : アキ・カウリスマキ


やっぱり、ジャン・ピエール・レオーはカウリスマキの作風に合っているんだと思います。

とぼけた風貌や、間のとり方とかが絶妙ですっ。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

長年勤めた職場を追われ、家族も恋人もなく、人生に絶望した男(ジャン・ピエール・レオー)

自殺を試みるものの、なかなか死ねず踏ん切りがつかない。

そこで、殺し屋を訪ね、自分を殺すよう依頼する。

しかし、花売りの女性(マージ・クラーク)と出会ってから

生きる希望を見出してしまい殺し屋から逃げ回るハメに・・・・。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

冒頭、職場の中で仲のいい同僚もなく一人ぽつんと佇むレオー

誰もいない家に帰って鉢植えに水をあげるんですけど

足場が弱くて鉢植えがひっくり返ってしまうんです。

唯一の心の拠り所であろう植物にまでソッポを向かれてしまう

いよいよ自殺しようとロープを首にかけるけど

明らかにロープをかけるフックが弱い(笑)

ガスオーブンに顔を突っ込むこけどガス会社のストでガスが出ない。

生きるのも下手くそだけど、死ぬのはもっと下手な男。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

殺し屋に依頼してから、家で待ち構えているんですけど

手持ち無沙汰になって、向かいのパブに行くんです。

「向かいのパブにいる」と律儀に置き手紙を残して(笑)

殺し屋の男は、実は末期ガンで余命いくばくもなくて

この男が哀愁たっぷりなんですよね~

くすんだ色彩の中、花売りの女が手にしている真っ赤な薔薇や

羽織っている真っ赤なガウン。 ほんのりとした幸福感が伝わってきます。



→ アキ・カウリスマキ監督作品



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