東京物語(’53)
![日本](https://emoji.ameba.jp/img/user/ii/iinanihon/22279.gif)
監督は、小津安二郎
黒澤 明、溝口健二と並び、国際的に支持を得ている監督
黒澤、溝口と比べて “薄味” というか、こざっぱりし過ぎているイメージを持っていたのですが・・・
いやいや、久々に涙で映像が見えづらくなりました。
家族って、なんなんでしょうね・・・・
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/e4/51/j/o0500038911011225379.jpg?caw=800)
尾道、老境に差し掛かった夫婦、笠智衆と東山千栄子が旅支度をしている。
彼らは息子たちが住む東京へ旅行に出発し、一人家に残る末娘の香川京子がそれを見送る。
果たして東京に到着した老夫婦は、まず長男、山村聰の家に厄介になり
続いて長女、杉村春子の家に厄介になりながら東京で過ごす。
東京の子供たちを訪ねる旅を通して、家族についてじっくりと描いています。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/6b/e7/p/o0400030011011225377.png?caw=800)
東山千栄子と孫とのシーン
こういう撮り方されると、ぐっときてしまいますね。
こんなに遠くても、東山千栄子の孫を見つめる表情がわかるよう。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/22/b6/j/o0600039911011225378.jpg?caw=800)
息子たちは、老夫婦に長居されてもなんなので、2人を熱海に行かせるんです。
一緒にいるだけでいいのに・・・・・
熱海でゆっくりできるかと思ったら、別の部屋でドンちゃん騒ぎされて全然眠れない。
翌朝、老夫婦が海辺でぽつんとたたずんでいる・・・・・
美しいなぁ・・・・・
![$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/73/7b/p/o0400030011011258751.png?caw=800)
「そろそろ帰ろうか・・・」
もう、影まで美しい・・・・
ジム・ジャームッシュ監督や、ヴィム・ヴェンダース監督が
自身の作品で小津監督へのオマージュを捧げているが、あ~なるほどな。と思わされる。
とくかく上品ですね、小津監督は
「お父さん、行って参ります」
「そうか、行っておいで」
なんていう台詞からも感じとれます。
黒澤監督のダイナミックさや、溝口監督の毒々しさとは違う、うまみがある。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/a5/12/j/o0600040011011293214.jpg?caw=800)
笠智衆が義理の娘、原節子と尾道の情景を眺めながら
「ああ、綺麗な夜明けだった」
「ああ、今日も暑うなるぞ・・・・」
ここが、涙のピークだった。
笠智衆は、72歳の老人という設定だったが、当時の実年齢は48歳
“老け役を早くからやると老けない” と言われているが
ほんとにそうですね。
![ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!](https://stat.ameba.jp/user_images/20110128/19/pyscipks/76/09/j/o0500036811011293216.jpg?caw=800)
終盤の、原節子と香川京子の会話は、考えさせられます。
「親子って、そんなもんじゃないと思う。他人同士でも、もっと温かいわ」
「いやぁねぇ 世の中って・・・」
「そう、いやのことばかり・・・」
ほんと、いやなことばかり(笑)
戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ
東京物語 [DVD] COS-024/笠智衆,東山千栄子,原節子
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