昔話(いいひと) | PyriteCube日記

昔話(いいひと)

昔、家に帰ってきてかぎを探して玄関前に立っていた時、

 後ろから、


   だれだ!

 との声、ふりかえると男の人がなにやらややきつい目をして
こちらをみている。

 のんきな私は、

   はあ、XXXですが。

と表札と同じ名字をのんびりとした口調で返した。
するとその人、ハッとした顔で目線が表札にいき、

そして、すごくはずかしそうな顔をしていや失礼…
とそそくさと立ち去って行きました。

 どうやら、私をどろぼうさんと間違えたらしい。

そんなに怪しい人だったのかな、自分。
でも、そうやって街をまもる人に遭遇できたのは
なにやらうれしかったことをおぼえています。

 どろぼうさん扱いを受けたけど、
そんなことは、全く気にならず、
 そしてその日はいい気分で過ごせました。

昔の思い出。

自分は、この人のように行動できるだろうか。
今でも自問自答してしまいます。