先日ご紹介したポーランド国立バレエ「ドラキュラ」、多くの方へ届いたようで!
ゴシック・ホラーの世界観、映画版も手掛けた作曲家の音楽、そしてロックで美しいドラキュラ伯爵が、従来からのバレエファン以外の方へも刺さったみたいです!
あとは、バレエではまだまだ珍しい男性同士のパ・ド・ドゥ!
策略どおりロンドンの不動産を手に入れたドラキュラ伯爵が、弁護士ジョナサン・ハーカーの血を求めて踊るタンゴ!
主導権を巡って争う2人のデュエット・ダンスが、非常にカッコイイのです!
↓やはり需要が高いのか(😅)、バレエ団からもショート動画が出ています!
↓リハーサル風景
「バレエって色々知識が不足していると分からない…」とか「ダラダラと踊りが続いてストーリーが理解しづらい」といったハードルを感じられてしまう方が多いと思いますが、そうした方にこそ、「全く新しいバレエ」が刺さる確率は高そうで!
「白鳥の湖」や「くるみ割り人形」といった王道クラシックバレエが、集客が見込めるという理由で、日本のバレエ界ではまだまだ主流にも思えます。
でも、古典芸術が生き延びる上では、バレエへの先入観を覆してくれる、クリエイティブな作品を観る機会を増やすことも、また大事だと改めて思わされました。
実際、海外では数多くの独創的な作品が発表され続けていて、それが新規開拓へ貢献しているので。
バーミンガム・ロイヤル・バレエの「ブラック・サバス」も大ヒットしました。
これもバレエですよ!
バレエって、ロックで耽美で面白いんだ!とアピールができる作品もいいですよね。
日本で「バレエを広めよう!」とすると、ただ「分かりやすくしました」という公演が多い気もしてしまって…。
釣りサムネや炎上商法かと思ってしまう広報が見られる企画も、個人的には、品に欠けてあまり好きではない…。
(これは言ったら怒られるかもしれませんが😅)
今回のポーランド国立バレエ「ドラキュラ」は、「ザ・王道」ではなくても、舞台全体がアート!
ゴシック・ホラーの世界観が、高いクオリティーで表現されているからこそ、従来のバレエファンも満足させられる作品ができていると思います。
「総合芸術」を違った切口で魅せられる作品であれば、次々と上演してほしい!
ただ、そうしたクリエイティビティを守るためには、芸術が仕事として成立することが大事。
そうすると、今の日本のバレエ界で、保守的なクラシックバレエばかりが上演されてしまうのも理解できてしまうあたりが辛いです。
(来日公演も、王道クラシックを外すと、興行的には厳しいですし…)