どこのB級コメディー映画?というタイトルですが(笑)

 

幼稚園で、バレエの世界を知ってから、早くも15年以上バレエの虜となった私。

周りからは、「高尚な趣味だよねー」と若干珍しがられていますが、どうしてここまでバレエが好きなのか一旦整理してみようと思いまして。

 

お正月で実家へ戻った時に発掘してきた、幼少期の面白すぎる写真とともに、お楽しみください😅

 

 

↓熊川哲也氏の「 ドン・キホーテ」初演ツアー@旧フェスティバルホール

 私が、バレエを知ったきっかけの熊川氏の公演、ファンクラブまで入って、関西公演はほぼ連れていってもらいました。

 ちゃんと、よそいきの服装で行ってたんだなとしみじみ。

 

まずは、なんといっても、非日常の世界が、目の前で繰り広げられていること!

 

バレエは「総合芸術」とよく言われますが、ダンサーの踊りと演技、音楽、美術、衣装がぴたりと重なった時に生み出される感動は、やはりバレエでしか味わえないもの。

 

そして、熊川氏がよく仰っていたのですが、バレエの凄さは、「舞台の上で魔法がかかる」こと!

 

今の時代、映像処理やCGで、映像の世界では、いくらでも非現実を描くことができるようになりました。

正直なところ、最近の映画を観ても、「映像が凄い」と思うと同時に、「これもCGなのだろうなー」と、どこか冷めてしまう自分がいます。

 

昨今は、オペラや舞台、ミュージカルといった舞台芸術でも、映像を多用する作品も増えつつありますが、あくまでも基本は、 アナログな演出で、劇場に一瞬の魔法がかかるんですよね。

 

本当に目の前で、ボロを纏ったシンデレラがお姫様へ変わったり、クリスマスツリーが大きくなって観客も人形の世界へ入り込んだり…といった魔法が起こるわけです。

 

↓Kバレエの「くるみ割り人形」。まさにマジカル!

 

 

それは、幕が降りて、一歩劇場から足を踏み出すと消えてしまう魔法ですが、一期一会のバレエの世界では、たとえ同じバレエ団の同じ演目でも、毎回微妙に異なります。

出演者の解釈、仕上がり、そして客席でその日の舞台を共有する観客までもが、その場限りの魔法を創り出す材料となるのが、本当に素敵だと思います。

 

 

↓Kバレエの「ジゼル」を観賞した時。

 1Fの前方ど真ん中で、ヴィヴィアナ・デュランテのジゼルを観た祖母が、大号泣。晴れ着の着物が、ぼとぼとに😂

 

 

 

 

次の魅力は、バレエは奥が深いということ。

 

一般的に、「バレエは台詞もないし、よく分からない」という見方が流布しています。

また、バレエに限らず、古典芸術は、チケット代もお高く、小難しいので、一般人向けではないと思われがち。

このままではマズいと新規開拓に乗り出すと、ついつい「バレエをわかりやすく」というキャッチコピーへ走りがちな傾向があります。

 

ただ、個人的には、「バレエは分かりづらいからこそいいんじゃない?」とも。

 

私も、最初に「眠れる森の美女」を観た時、ディズニー映画しか知らなかったので、登場人物は誰が誰?状態でしたし、同じ曲でも、映画とバレエで使われる場面が異なるため、頭の中が?でいっぱいに😅

 

それでも、熊川氏をはじめとしたバレエダンサーの素晴らしさに魅了され、そこから様々なバレエ作品のあらすじや歴史、ダンサーの名前を調べるようになりました。

そして、古典芸術は、世界史や風俗とも深く関わりがあるので、バレエのことを調べていると、自然とそこから派生して、歴史にも詳しくなるのですよね。

こうして多少詳しくなってから、改めて同じ作品を観ると、また違った感動を得られることも。

 

バレエのような古典芸術を好きになること、それは「推し」の世界を追求することで、自分もまた少しずつ高みへ登っていけることでもある気がします。

 

以前、この「バレエを分かりやすく」について呟いたところ、とある方から素晴らしいコメントをいただきました。

「古典芸術って自分から深淵に触れに行くもの」、まさにその通りだと思います。

 

 

タイパやコスパがもてはやされる今、エンタメ界でも、日々多くのコンテンツが生み出され、そして消えてゆきます。

下手にバレエをエンタメ化すること、それは、総合芸術として、古典芸術としてのバレエの一番の魅力を奪うことにもつながる気がします。

 

だからこそ、時代遅れと言われるかもしれませんが、敢えて「バレエは難しいからこそいいんだ!」と叫びたいです。

 

私が、バレエを好きな最大の理由、最後の1つがまだあるのですが、長文になったので、今日はこのあたりで。

まだ公開していない(恥)写真もあるので、リクエストいただければアップします😅

 

↓おまけ 

 小学3年生で母に連れていってもらった初のパリ。

 一部工事中のパリ・オペラ座の目隠し用写真の前で😂