ネットサーフィンしておりますと、
作家の佐藤大輔氏がこの3月にお亡くなりになったとの事。。。。
((((;゜Д゜)))))))
ま、知らない人には、何のことか?
と思われるかもしれませんが、
一時期一世を風靡した
ウォーゲーム(ボードの)
・・・大佐が高校生の頃ブーム(一部ですが)
仮想戦記小説
・・・1990年代、なぜかブームに(これまた一部ですが・・・・)
では、この人の右に出るものなし!と、小生が勝手に思った作家さんであります。
佐藤氏は、有名な遅筆で、完結した小説は、
「征途」のみ!(短編では、当然他にありますが・・・)

昨年、急に読みたくなって、中古本を買い集めました。
内容は、簡単にいうと、
レイテ沖海戦で日本が勝ってしまい、米軍の侵攻が遅れる
↓
ソ連の日本本土侵攻が始まってしまい
史実の朝鮮半島が日本で・・・そして分断国家へ
↓
分断国家ゆえ西ドイツのような戦後を歩む事になる南日本。
そして、北朝鮮のような戦後を歩む事になる北日本(北海道の一部だけですが)
↓
そして、統一戦争へ・・・・
いやはや、ちょっと興味がある方はぜひ読んでいただきたい!
仮想戦記小説では、秀逸と自分は思っております。
このほかのシリーズは全て未完ではありますので、
新刊が出る事を心待ちにしておりました・・・・
(もう、出る事はないですが・・・・涙)
一番好きなシリーズは、やはり・・・
「レッドサンブラッククロス」!
初めて知ったのは、大学時代。後輩が、「レッドサンブラッククロス」って言う
ウォーゲームがあり、その背景設定が秀逸と話していたのを聞いたのが初めて。
内容は、世界を二分するに至った日本帝国(レッドサン)と
ドイツ帝国(ブラッククロス)との第三次世界大戦を描いたもの。
ま、これに至る設定が、また漢心を揺さぶる内容で、興味があれば
調べてもらいたい!
で、このウォーゲームの設定を生かした小説が出ると聞いた日には
歓喜の嵐でした・・・・当時の自分。
ま、当時出版された徳間書店文庫の表紙を何点か(途中からCnovelsに代わりましたが)




徳間文庫の頃は、インド戦線がメイン。
中東・アフリカを制覇したドイツ軍はインド洋進出をもくろむ。
これに対して、日英(いろいろあって、日英同盟は継続中)枢軸軍が
迎え撃つ内容。

しばらく時間があいて、出版社がかわり中央公論(C-NOVELS)へ。
こちらは、インド洋方面である程度戦線が安定した事から、
太平洋へ通商破壊に乗り出しているUボートの出口であるパナマ運河への
侵攻作戦がメイン。ただ出版は、この2巻目で止っておりました(;。;)
あらすじや、途中の大きな作戦は、外伝で語られておりました。
それに結末も語られておりました。
(日独は、反応兵器を双方持っているのである時点で休戦。
その後長い冷戦に入る・・・米ソのような関係とその後を辿ります)
外伝で思い出深いのは、「爆撃目標、伯林!(ターゲット、ベルリン!)』
ヨーロッパ唯一の橋頭堡(アイスランド)から、富嶽改がベルリン爆撃に向け
出撃する話です。(この世界では、富嶽も量産できる国力のある日本なんですな)
・・・ま、これだけでも、延々かたれるのですが・・・
佐藤氏は、ウォーゲームデザイナーだっただけに、
当時連載していた雑誌「タクティクス」(ウォーゲームの専門誌)
では、湾岸戦争での「砂漠の嵐作戦」をシュミレートして、
米軍の作戦方針を当てたとか・・(私の記憶が正しければ・・・)
と言う、軍事マニアの先駆者でもありました。
このレッドサン以外でも、
パシフィックストーム(日英同盟VSアメリカの1950設定の太平洋戦争)
遙かなる星
(パナマ紛争の核攻撃で疲弊したアメリカに代わりロケット開発する日本を描いた物語)
地球連邦の興亡
覇王信長伝(本能寺で信長が生き残ったら・・・・ベタですが)
皇国の守護者(ダークファンタジーですが、設定的には日露戦争をベースに
してます)
その他、短編もいろいろありましたね。
ほとんど、買いあさって読みました。
氏の冥福をお祈りいたしますが、
もう新作が読めないと思うと・・・ほんと寂しいデス。