神家 正成の「深山の桜」を読みマスタ(^_^)ゞ
内容は・・・
今話題の南スーダンPKO部隊の話です。
陸自の話なのですが、派手なドンパチの話ではないです。(少しそのシーンは
ありますが)
部隊内部での、私物(食べ物やゲーム機等)の盗難事件が多発。
それを捜査する、定年目前の准尉とその部下(陸士)。
更に不可解な事件が続き、PKO派遣を批判する謎のメールが届いたり
とうとう、小銃弾の紛失が発覚。(自衛隊にとっては大事件)
捜査に謎のおねえ自衛官(防大出身)もくわわり、捜査がつづけれるが・・・・
という、どちらかというか自衛隊を舞台とした推理小説的な流れです(表面上は)。

南スーダンのPKOの実情(小説は2013年当時の状況ですが)
駆けつけ警護の問題
なにより、自衛隊、なかでも、その隊員たちの心の闇。
・・・・国を守りたい純真な自衛官の心をむしばむ
多くの国民の無関心・一部世論の異常なまでの自衛隊に対するアレルギー・すぐに政争の具にする政治屋(これが一番悪いですけど)・・・
内容は、ちょっと、いろいろ盛り込みすぎの所もありますが( ̄∇ ̄)c
それと突っ込み処もそれなりにあるけど、全体として読み応えあります。
作者も元陸自隊員のようで、幹部でもない特殊部隊でもない
普通の陸自隊員の心情・日常がよく分かる内容です。
国際社会の一員として日本が行っているPKO。
政治家と一部の国民のよく分からない理屈の為に、不十分な状況で
危険にさらされている自衛隊員。その状況下で任務をがんばっても
ほとんど評価されない現実。
彼らのことを日本人として、ちょっと考えて欲しいな、
と感じる小説でした。