「翼に日の丸」(下)を読みマスタ(ロ_ロ)ゞ | ピョロ口大佐、ぷらり旅・・・って、旅はしてない。

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風景とか花とか、自衛隊とか。。。いい画が撮れたらいいなo(^-^)b

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閃風篇となっております。最終巻となりまして、いよいよ終戦までの話となります。
閃風は、憤進式(ジェットエンジン)の艦上戦闘機となるのですが、
この「翼に日の丸」のベースとなりました「ラバウル烈風空戦録」ですが、
この閃風が出てくる当りで、未完になっておりまして、その数年後文庫本である
「翼に日の丸」で一応改めて完結しております。とはいえ、正直、完結さすために
新たに書き起こしている部分は、正直、無理矢理感は否めませんけどね。
で、ストーリですが
前巻の終りでやっと「烈風」を受領した主人公「風間」ですが、
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配備されたのが、空母部隊。それも、新たに配備された新鋭艦である
「剛龍」。架空の空母ですが、先のマレー沖海戦で損傷してシンガポールに
逃げ込んだイギリス海軍の新鋭空母「インドミタブル」を鹵獲した日本海軍により
改造され、正規空母「剛龍」として配備。
剛龍部隊は、最新鋭機が優先的に配備されており、戦闘機は「烈風」
艦上攻撃機は「天山」
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艦上爆撃機は、液冷エンジン搭載の「彗星」
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実物はこちら
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ミッドウェーの敗戦により、穴の開いた第一航空艦隊をこの剛龍と
残存する正規空母「翔鶴」「瑞鶴」で立直しを図ります。
そして、いよいよ話は史実では起きなかった、「北太平洋海戦」へ。
その前に・・・史実でもそうだったんですが、日本軍の暗号は米軍に筒抜けで
結局ミッドウェーの敗戦もそして、史実で起きた「山本五十六長官撃墜事件」も
結局は暗号電文が筒抜けであったのが原因となるわけです。
ここで、一ひねり。小説でも暗号は筒抜けなのですが、史実と違い、山本長官
は、からくも助かります。この事件によって、暗号が米軍に筒抜けだったことを知った日本軍は、このことを利用して米軍を陥れる作戦を考案。これが「北太平洋海戦」となるのですが、要は前年1942年のミッドウェイ-海戦のうらVersionという訳です。
対する米軍も、一時期崩壊した機動部隊を持ち前の国力で急速に再建。新鋭のエセックス級正規空母やインディペンデンス級軽空母を次々に就航。艦載機も新鋭戦闘機
2000馬力級のエンジンを積んだF6Fヘルキャット
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新型艦上爆撃機「ヘルダイバー」
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ほんで、艦上攻撃機「アベンジャー」
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を満載した空母群との決戦に望みます。
前年のミッドウェーの敗戦理由を徹底的に見直した作戦を立てた日本海軍。
それに最新鋭の「烈風」の奮戦により勝利しますが、この海戦で主人公も
大きな負傷を受け、1年以上の療養を強いられます。勝利した日本軍も多くの
ベテラン搭乗員を失い、結局このあと日米とも大きな海戦もなく小康状態になります。
この間に、新鋭攻撃機「銀河」とか
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でては来るのですが、いよいよ米軍の再度の侵攻が始まるも、いよいよ兵力を厚くする米軍に比べ、国力の差で思う様な増強ができない日本軍。
米軍は史実通り、VT信管の導入とレーダー等を用いた防空システムにより、これまでの雷爆攻撃は不可能となっていきます。
このままでは、史実通り日本が負けてしまって、話が終わってしまうので、ここで
新兵器が出てきます。これからの話は、ちと強引ですが
欧州の大戦で、ドイツのヒットラーが謎の事故死。これにより、ナチ党に保護されていたメッサーシュミットが、ヒットラー死後の政権では冷遇され、やっと実戦配備できる段階になっていた世界初のジェット戦闘機Me262が、開発途中で頓挫してしまうのであれば、これを日本でなんとか・・・と考え、遠路密かに友邦ドイツへ航海してきた「伊8」に、設計図もろとも試作機を渡してしまいます。
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がんばった、「ハッちゃん」
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史実では、簡単な設計図しかもらえなかった為、完成した「橘花」は形は似てても実際の性能では、話にならなかったのですが・・・
それと、同時に技術情報として、後退翼理論や音響追尾魚雷・電探の技術が伝えられます。
これらにより、なんとか、1945年以降も日本が継戦していける兵器ができあがっていくのです。(いや~苦労してますよ作者は)
このMe-262の技術と後退翼の理論により完成したのが、終戦まで戦いきった憤進式艦上戦闘機「閃風」となります。
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いい写真がないので、ラバ空の表紙写真とか
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挿絵とかで。
それと、なんとか戦争を負けない為に、強力な米軍の機動部隊への攻撃として
「回天」(史実の特攻兵器ではなく)・・潜水艦から発射する超長距離の
音響式追尾魚雷
「鮫龍」・・大型攻撃機「連山」から投下する長距離音響式追尾魚雷
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これまた史実では完成できなかった4発大型攻撃機「連山」
これらのアウトレンジからの攻撃により、米軍の機動部隊の侵攻を防ぎ
原爆の投下は・・・なんと風船兵器で・・・(ま、この辺は小説読んでください。
本当に作者苦労しております)
主人公も「閃風」にのり最後の機動部隊決戦へ。
1945年以降は、米軍の艦載機も
F8F「ベアキャット」
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レシプロ最強の艦上攻撃機「AD-1 スカイレーダー」
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上は、「スカイレーダー」とおなじコンセプトで開発された日本軍の「流星」
とはいえ、実際の性能差はいかんともしがたいですが・・・
主人公最後の搭乗機は、本土防空で来寇するB-29の邀撃で活躍する
「呂式震電」(史実の「震電」をジェット化したもの。史実でも計画あり)
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そして、1948年。米ソの対決が顕在化してきた国際情勢を背景になんとか
日米は休戦を締結するのです。(この辺は、正直作者も無理矢理感をわざとだしております。ま、それぐらい、これだけの架空機を実戦配備するのが難しく、
まして、戦争をあと3年続けた上に無条件降伏という形にしないためには、
ま、嘘でしょって事を入れないと不可能ってことですよね。)
最後は、終戦直後のショートストーリーで
日本の「流星」と米軍初のジェット戦闘機「P-80シューティングスター(日本語で「流星」)」とのニアミスの話で終わります。
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いや~久しぶりに読み返しましたが、やっぱり面白いですわ。
それでは、後は外伝へ。