昨日の病院での小さな出来事を紹介します。

≪ 泣いていた男の子 ≫

病院玄関の自動ドアを入ると、

吹き抜けがある、広い受付と待合室。

初診の人は、一番手前のカウンターで手続きをします。

そのカウンターのそばで、

「痛いよー、痛いよー、」

と、大声で泣いている男の子がいました。

多分、小学校4年生くらい。

付き添いをしている大人の姿は見当たらず、

男の子はひとりで泣き続けていました。

職員が2~3人来て、話し掛けましたが、

男の子は大声で痛いよーと、泣き続けたまま。


私の子供も男の子。

自分の子供の頃を思い出すと、

精神的にはもっと強かった気がします。

小学校に入学する頃には、人前で泣くのは恥ずかしかったし、

ましてや、大勢の人がいる場所で泣き続けるなんて、

考えられないことでした。

きっと、隅の方でシクシク泣いていたと思います。


きっと、あの男の子は大切に育てられたのでしょう。

気持ちを表せば、親が心配してくれたり、

おじいちゃんやおばあちゃんが居るならば、

いつも見守ってくれているような、

甘えられる環境があるんだと思います。


親が気付いてくれないと、子供は要求をしなくなるそうです。

それは赤ちゃんの時から始まり、性格を形成します。

「うちの子はおとなしくて、ひとりで遊んでくれるの。」

と、話しているお母さんがいたら、

その子供は、親とのコミュニケーションを諦めているのかも。


泣き叫ぶのもどうかと思いますが、

自分の気持ちや状態を、はっきり伝えられることは、

とても大切なことです。


私は親に感情を伝えられない子供でした。

体調が悪くても学校へ行きました。

どういう風に体調が悪いのか言い出せなくて、

39度以上の熱を出した時も、

ふらふらになりながら、ひとりで歩いて病院に行きました。

私の子供の頃のそんな話を、

ダンナさんが母に話した時、

かなり落ち込んでいたそうです。

まったく気づかなかったと…。

自分は、息子をそんな子供にしないよう、

気を付けてきたつもりですが、

かえって、自分中心の考えの強い子になってしまいました。


うまくはいかないものですね。