絶対にやってはいけないことがあります。

上を向くことと、もうひとつは転ぶこと。

おちょこちょいな私にとって、転ばないことは、

かなり難しいと悩むことでした。


病気がわかり、やってはいけないことを言われた翌日、

かなりの勢いで転びそうになりました。

近道して駅ビルの駐車場を横切る際に、車止めにつまづきました。

その瞬間、血の気が引くのがわかり、必至でこらえました。

バッグの中身は飛んでいきましたが、体はもちこたえ、

心臓をドキドキさせて、寿命が縮みました。

人って、いざとなると出来るものなんだと、我ながら感心。


私は子供の頃から注意力が足りず、よく物を踏んづけては、

親に叱られることが多くありました。

それは大人になっても治らず、転ぶのは日常茶飯事。

大ケガをしたことも一度ならずあります。

その私が、昨年の8月以降転んでいませんでした。


ところが、油断はいきなりやってきます。

自転車で買い物に行き、広い歩道を快調に進んで行くと、

いきなり歩道が終わりました。

車道に行く切れ目もなく、私は自転車を降りて、

縁石を乗り越えるしかありませんでした。

ハンドルをしっかり握り、持ち上げて乗り越える時、

自分の腕の力が衰えていることを忘れていました。

かごの中には、買い物が詰まったエコバッグ。

当然重さもあり、持ち上げきれずに転倒。

心臓が止まるかと思うほど、あせりました。


周りの人目も気にならず、体が動くか確認。

手も足も動いてくれました。

転んだら動けなくなるかもしれない恐怖。

その恐怖を再び味わいました。

ゆっくり崩れるように倒れたことが幸いだったようです。


腕と脚に、大きなアザが残りましたが、

そんなことはどうでもいいと思えるくらい、

大事に至らなくて良かったとホッとしました。


転んだことは、アザのひどさから家族にバレて、

ダンナさんと息子に叱られました。

私が動けなくなったら、家族にも負担がかかります。

再度、自分の体力とハンデを認識して行動しないと、と、

実感させられた出来事でした。