
本文はここから
充実した仕事をしていました。
特殊な業種でしたが、上司の信頼も得られ、毎日が充実。
その仕事の打ち合わせも兼ねた飲み会の後、
帰りの電車の中で貧血を起こし、途中下車。
電車を降りて2歩歩いたところまでは記憶があるものの、
意識を失ってホームに倒れました。
気が付いた時には血溜りの中にいて、
駅員が二人と一般の女性が二人、そばにいました。
若い方の駅員が、
「救急車を呼びましょうか?」
と、先輩らしい駅員に尋ねると、
「呼ばなくていいよ。」
と、止めていました。
そして、二人の駅員は私の腕を支えてベンチに座らせ、
先輩らしい方の駅員が、
「お客さん、お酒を飲んでますか?」
と、聞いてきて、
「はい、少しだけ。」
と、答えると、
「何かあったら呼んでください。お手洗いは階段の上にありますから。」
と、言い残すと、ホームの血溜りに水を流して掃除し、
そのまま去ってしまいました。
すると、一般の女性二人も去ってしまい、私はホームに置き去り。
白いスプリングコートは赤く染まり、震える体をおして洗面所へ。
鏡を見ると、唇とあごがパックリと切れてすごい出血。
また、倒れそうになってしまいました。
それでも、家に帰らなければと、また電車に乗りました。
怪我をし、血に染まったコートを着た怪しい女を見る、
乗客の目が冷たく刺さりました。
どうにか下車駅に着き、改札までの階段をガタガタ震えながら歩き、
タクシーに乗って帰宅。
家に帰ると、仕事で疲れたダンナは熟睡中。
起こして怪我を見せてもベッドから降りず、
私は自分で車を運転して病院に行きました。
あごを12針縫い、もう少しで噛み切りそうになった唇は、
口腔外科でないとダメだと言われました。
今でも唇の感覚は失われたままです。
4年前、駅員に言われた、
「何かあったら呼んでください。」
あの言葉が忘れられません。
極度の鉄欠乏性貧血で倒れ、顔面にひどい怪我を負っていても置き去り。
死なないと対応してくれないのかと、本当に悔しかった。
せめてもの救いは、その鉄道会社に状況を訴えた結果、
【急病人が発生】のアナウンスとともに、
電車が止まるようになったこと。
今では、私の怪我にも理由があったと思っています。
充実した仕事をしていました。
特殊な業種でしたが、上司の信頼も得られ、毎日が充実。
その仕事の打ち合わせも兼ねた飲み会の後、
帰りの電車の中で貧血を起こし、途中下車。
電車を降りて2歩歩いたところまでは記憶があるものの、
意識を失ってホームに倒れました。
気が付いた時には血溜りの中にいて、
駅員が二人と一般の女性が二人、そばにいました。
若い方の駅員が、
「救急車を呼びましょうか?」
と、先輩らしい駅員に尋ねると、
「呼ばなくていいよ。」
と、止めていました。
そして、二人の駅員は私の腕を支えてベンチに座らせ、
先輩らしい方の駅員が、
「お客さん、お酒を飲んでますか?」
と、聞いてきて、
「はい、少しだけ。」
と、答えると、
「何かあったら呼んでください。お手洗いは階段の上にありますから。」
と、言い残すと、ホームの血溜りに水を流して掃除し、
そのまま去ってしまいました。
すると、一般の女性二人も去ってしまい、私はホームに置き去り。
白いスプリングコートは赤く染まり、震える体をおして洗面所へ。
鏡を見ると、唇とあごがパックリと切れてすごい出血。
また、倒れそうになってしまいました。
それでも、家に帰らなければと、また電車に乗りました。
怪我をし、血に染まったコートを着た怪しい女を見る、
乗客の目が冷たく刺さりました。
どうにか下車駅に着き、改札までの階段をガタガタ震えながら歩き、
タクシーに乗って帰宅。
家に帰ると、仕事で疲れたダンナは熟睡中。
起こして怪我を見せてもベッドから降りず、
私は自分で車を運転して病院に行きました。
あごを12針縫い、もう少しで噛み切りそうになった唇は、
口腔外科でないとダメだと言われました。
今でも唇の感覚は失われたままです。
4年前、駅員に言われた、
「何かあったら呼んでください。」
あの言葉が忘れられません。
極度の鉄欠乏性貧血で倒れ、顔面にひどい怪我を負っていても置き去り。
死なないと対応してくれないのかと、本当に悔しかった。
せめてもの救いは、その鉄道会社に状況を訴えた結果、
【急病人が発生】のアナウンスとともに、
電車が止まるようになったこと。
今では、私の怪我にも理由があったと思っています。