「おまわり!おまわり!」と云うと、2本足で立って「ゆ~っくりと」
360°廻るクマが居た。
私はそのクマが大好きで、母に手を引かれてよく遊びに行った。
サルも居て、いつも檻の中にリンゴやミカン等の果物が散乱して
いたのを憶えている。
どちらも決して広いとは言えない檻だった。
少し離れた池の中には白鳥が数羽居て、直ぐ近くまで寄って
来てくれた。
大人になってから「その話」を家族にすると、皆ビックリしていた。
動物達を見に行った頃、私は2歳(!)。父が国立高崎病院に
入院していた時だったらしい。
クマやサルが居た公園の名前は覚えてないが、白鳥が居たのは
高崎城祉の濠だった。
父の見舞いに行った帰りに寄ったのに病院のコトは全く憶えて
いない。
「幼少の記憶」とは、自分勝手なモノだ。