小学6年の冬。
引っ越したばかりで土地勘の無い私は、伊勢崎駅から自宅まで
バスに乗るコトになってしまった。
母から「堀口経由の本庄駅行きに乗るんだよ!!」と言われた
にも拘わらず、本庄駅行き「のみ」を確認し、違うバスに乗って
しまった。
外は暗くなり、バスは全く知らない道を走り続ける。
やがて大きな橋(板東大橋)を渡る処で間違えたコトに気付き
「押し殺した声」で泣いてしまった。
運転手さんに終着の本庄駅で声を掛けられ、そのまま回送に
乗せて貰い、伊勢崎駅迄戻って来れた。
現代の様に携帯電話の無い時代。
ほんの少しの間違いが、とてつもなく不安な旅をするコトに
なってしまった。