窯の扉を開けた途端、
この子と目が合い
胸が熱くなりました。
おかっぱ頭の幼少期の私。
東京のいとこからの
お洒落なお下がりのお洋服着てます。
私の幼少期…
母と兄と私の3人家族
6畳一間のアパートは、
目の前がお墓。
昼間でも廊下は真っ暗で
部屋には台所もない。
トイレもない。
お風呂もない。
物質的には、ないものばかり…。
あったもの。
優しい母と底抜けに明るい兄の愛。
優しいご近所さんと幼なじみ。
母の内職の布と糸、
電気部品のニクロム線。
油粘土とお絵描き帳、
塗り絵、クレヨン、
ぬいぐるみ。
今ある材料で
いつも何か作ってた一人時間。
絵が得意。
でも、材料が減らないように
もっぱら外の砂利をよけた土がキャンバス。
上手く描けても
すぐ消えてしまうのが残念だった。
もったいなくて白い紙
なかなか使えなかった。
油粘土は臭かったけど、
繰り返し使えた。
形が残った。
できたものを母が褒めてくれた。
だから好きだった。
母に褒めてもらうことが
一番の喜びだった幼少期の私。
これからは、
タイムスリップして
いっぱい話しかけて
いっぱい褒めて
いっぱい抱きしめてあげたい。
そして伝えたい。
『よく頑張ってるね』
『未来は大丈夫だよ』
『大好きなものづくりしてるよ』って。
私流、インナーチャイルドの癒し
なのかもしれません。