昔、ある人(Aさん)が
ひどいハードワークをしていた。
同じ場所だったけど、私とは別の仕事。
みるみるうちに
体調が悪化していった。
最初の不調の頃。
休んだら?と言っても
「代わりがいない」
治りきらないうちに出勤してくる。
もっと休んだら?と伝えても
「休むと仕事がたまる」
「誰も代わりにやってくれないから」
そうして全部こなしていく。
ゲホゲホしてたり、見るからにヨレヨレ。
ちょっと休んではすぐ出勤を繰り返し
見るからに弱っていった。
仕事を全部こなしちゃう。
無理をしてでも。
真面目で責任感があればこそ。
同時に
「周囲は助けてくれない」って嘆いていた。
めちゃくちゃ怒りと絶望の中で
猛烈に働いていた。
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実際に、Aさんが
そんなボロボロ状態で働いていても
周囲はそれを
「フツウ。いつものこと。」と感じているように
私からは観えた。
Aさんは言う。
「仕事は増える一方だ」と。
私が周囲の人に聞いてみたら
「任せてくれない」と言う。(!)
(なんなら「自分がやるから」と持っていく、と!)
そして、Aさんはいつも不機嫌なので
周囲の人たちも放置しているような状態。
「あー。あの人、今日も
ガシガシ仕事やってるなー。以上。」
みたいな。
そのことについて
誰も疑問を持たない。
仕事には穴が空かない。
だから誰も気づかない。
「問題が起きている」だなんて誰も知らないようで。
そんな状況が、ただただ続いていた。
そして
Aさんだけが
どんどん弱っていく。
「休めないんだよ。」
私が仕事を辞めた後かな。
Aさんはついに
ひどく身体を壊して
仕事を辞めたと聞いた。
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当時の私は。
自分が受けたカウンセリングで
たくさん聞いて覚えてきた話を
出来る範囲で
Aさんに伝えることしかできなかった。
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その頃から、さらに遡ると。
かつて私自身も
ハードワーク等でメンタルを損ない
カウンセリングとやらに手を出して。
カウンセラーさんからは
自分に優しくしましょうと
何度も聞かせてもらっていた。
「休めないんです。」
「休むわけにはいかないんです。」
それはまさに、かつての私自身の台詞。
仕事をきちんとやらねばと思ったし
休んだらなんて言われるかも心配で
休んだ分だけ自分が大変になるから
すべてを回避するには
とにかく休まないことだけが
解決方法だった。
「ああ、倒れたい。」
職場で私がパタリと倒れて
みんなが驚く光景を
何度か夢見る瞬間があった。
『ほうら。私がこんな目に遭ったのは
誰のせいでしょうか。何が理由でしょうか。』
それが【復讐】だということを
心の学びの中で知った。
助けてくれない周囲に
思い知らせたい私がいた。
でも、そんなの、
いっときの自己表現に過ぎなくて。
思い知ってくれたとしても
自分の身体を壊しちゃうわけで。
その後は、自分を回復させる為に
ただ苦労するだけじゃないかと。
損得考えて
労力に見合わないなと、
夢見ては即座に否定した。
「倒れたって、自分が損するだけ。」
それに、倒れてみせたところで
周囲が反省したり後悔するかどうか
なんてわからない。
「あの人倒れたんだって。へえ。」
それだけかもしれないよ!?
そう。復讐にもならない。
だから
倒れることだけは選択せずにいられた。
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倒れる以外の
ヘルプの伝え方を知らなかった。
いま何がどれくらいしんどくて
どれくらい無理で
本当に無理で、って。
皮肉なことに
実際にちょっと伝えたくらいでは
伝わらなかったりもして。
頑張って伝えてみても
伝わらなかったりして。(!)
(そのことがさらに
「ほら。わかってもらえない。
私は助けてもらえないんだ。」
という認識を強化して
ラクになることをあきらめ続けた。)
(実はそれだけ
無理をし続けた自分がいたからこそ
周囲に伝わりにくかった。
「今までは大丈夫だったよね?」
という認識を与えていたからこそ。)
(それを超えて!伝えていく必要があった。
しかし心は簡単に折れてしまい
それ以上伝え続けることも出来なかった。)
本当に、
伝えることが出来なかった。
伝える方法を知らなかった。
意欲よりもあきらめが優勢だった。
伝え方を
教えてもらうとか
相談するとか
そういうことも思いつかなかった。
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だけども、実のところは。
カウンセリングもたくさん受けたけど
「休めないんですマインド」なので
提案をすべて跳ね返していた。
「それは出来ません」
「そういう訳にはいきません」
やがて
倒れはしなかったけど
自分の中で限界を感じて
やっと「休む」を手に入れることになる。
私が休むには
【限界】が必要だったのだ。
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休めないと思う時
休むためには
それ相応の
正当な理由が必要になる。
【限界】が手に入れば
自他ともに
「休むしかない」に辿り着ける。
限界なんだけど
やっと解放される。
安堵感も手に入れられる。
そんな思考があるからこそ
【限界】へと向かおうとする。
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そういった
心の仕組みを
知ってはいるけれども。
休めない人の心に、
どれだけ届きにくいのか
受け入れられがたいことも
知っているけれども。
それでも、どうかどうか
無理をしないでと思う。
心身が壊れるまでは
無理をしないでほしいと思う。
壊すことで
辿り着く学びや気付きが
あるのかもしれない。
必要なプロセスなのかもしれない。
でもでも
どうか出来れば
倒れてほしくはないなと思う。
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自分がラクになることに
興味を持つこと。
それを自分に許すこと。
自分に罰を与え続けない。
幸せに生きる。
自分を守ってあげる生き方。
幸せになっていい。
ラクに過ごしていい。
私自身の過去にも
いま、光が届いている。
この光があなたにも
届きますように。
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