とてもとてもスローテンポなスローフォックストロットを踊ってる夢をみた

ホールドして踊ってるのに、相手の顔は影になって見えない

でも、音楽の捉え方、カウントのとり方、ボディの使い方

何より、床に吸い付いているように足の裏が地面を捉える感覚

あぁ、この踊り方は「彼」だ

 

「あのね、izumoさんとスローを踊ってる夢をみたの」

翌日練習場でお仲間さんに話をすると

「彼のスローは本当に素晴らしかったものねぇ乙女のトキメキ

昔から彼を良く知ってる人はみなそう言う

 

彼の踊りを称賛する人は多いけど

中でもスローは彼のお得意の種目だった

 

初めて一緒に出た競技会で踊った、私の人生初めてのオナーダンスはスロー

抗がん剤の副作用で立ってるのさえ苦しい中、彼が最期に人前で(先生と)踊ったホテルパーティーでのデモもスロー

最後のダンスは私と、とエントリーしてくれた競技会は

会場までは行ったものの、もう体調最悪の時でどうしようもなく、断腸の思いで棄権したので

そのデモのスローが彼の人生最後のちゃんとしたダンスになった

 

夢の余韻はいつまでも身体と心に残って

でもあの感触を再現しきれない自分の未熟さが哀しい

 

ただ、あの頃は「彼についていくこと」に必死だった私が

「彼と一緒に踊ってる」と感じたのは

夢だから?

それともあの頃より少しは踊れるようになった?

今度会えたら聞いてみたい