「お前は魔法使いだ」

この言葉に誰もが憧れ、言われたいと願ったことか。

私もその一人です。

 

「ハリー・ポッター20周年記念: リターン・トゥ・ホグワーツ」を観ました。

 

 

配信番組に触れる前に、少しお話させてください。

「ハリー・ポッター」を好きになって私も同じく20年程経ちます。

世界中の老若男女を魅了してやまない「ハリー・ポッター」

誰もが魔法使い・魔女になりたいと願ったことでしょう。

私も同じです。何度、ハーマイオニーになりたいと願ったことか(笑)

 

「ハリー・ポッター」に出会ったのは、母が借りて来たビデオから始まったと記憶しています。もちろん第一作目の「賢者の石」です。観る前はなぜか、「怖いやつ?」って不安だったな(笑)こんなにどっぷり沼にハマるなんて思ってもみなかった。

本格的に映画館で観たのは二作目の「秘密の部屋」だったと思う。場所は日本だったと思うが、記憶は曖昧です。6~7歳の記憶は当てにならないけど、あの魔法の世界に惹かれたのはよく憶えてます。

『物心ついた』と言ったら早すぎるけど、粒ほどの経験値を得た9歳の頃に、「アズカバンの囚人」をサイパンの映画館で観たことは色濃く憶えている。その時は兄と観ました。

 

三作目から監督が替わり、一気にダークみを帯びて、煌びやかなオレンジ色の魔法界が深緑の魔法界に変貌した。その世界観の方が私は好きだった。そして、偶然だとは思うけど、映画が終わって外に出て見たら雨が降っていた。その時、映画と現実がリンクした様に感じましたね。中二病の走りでしょうか(笑)

 

「ハリー・ポッター」の世界では11歳になるとホグワーツ魔法魔術学校から入学許可証の手紙が送られます。それを何度も夢見ては、現実を突き付けられ気落ちした日々も少なくありません。

でも、家で「ハリー・ポッター」のDVDを見ると、すぐにその世界に引き戻してくれるからショックを受けたり、悲しくなったりはしなかった。「ハリー・ポッター」は私の人生に大きな光を与え、人生に大きな糧を与えてくれました。

 

昔は学校が嫌いだった。でも、「ハリー・ポッター」のおかげでつまらない学校が一気に楽しくなった。英語を話すことも、気後れせずに話せたのは作品のおかげです。数学の授業を「ハリー・ポッター」の中でいう数占いという授業だと思い込んだり、科学の授業を魔法薬学、体育を飛行訓練、社会・歴史を魔法史の授業等々……。持ってるシャーペンが羽ペンに見えたり……それはさすがにないか(笑)

でも、楽しく感じた。学校から支給された制服のパーカーをローブだと思い込む事で身も心も「ハリー・ポッター」に陶酔して行きました。

 

多分この気持ちは、ファンならあるあるなのではないですか?

 

映画「賢者の石」から20年過ぎ、「ハリー・ポッター」に出演した多くの俳優陣は大きく成長した。

現在では、スピンオフ作品が世に出ていますね。

「ファンタスティック・ビースト」そして、舞台「呪いの子」「ハリー・ポッター」人気は映画公開21年、原作発売から26年の時を経ても愛され続けている作品です。

 

もちろん、中には「古い」「つまらない」という人もいます。ネット上でですが、たくさん見かけます。原作を一度も読んだことの無い人、映画を途中までしか観た事の無い人、全く観た事の無い人。

 

でもこう思うのです、好きな人が多ければ多い程、嫌う人は多いと。

好きな人が多いと、たくさんのグッズや施設、聖地などが生まれる。しかしその分、映画を観た事ない人にとっては煩わしく感じる。それが世の常。しかし、アンチに目を向けては生きづらい世の中になる。それ故に、スピンオフ作品が世に出たり、今なお愛されているのです。

 

さて、配信番組、「ハリー・ポッター20周年記念: リターン・トゥ・ホグワーツ」に戻しましょう。(ネタバレが含まれますご注意ください)

HBO Maxで今年の元日に配信され、日本では1月8日からU-NEXTで配信されています。

 

始まった瞬間から涙が出ました。流れる音楽が私の中で一番好きな「ハリー・ポッター」の劇伴で、手を伸ばしたいほどに求めていた何かしらの気持ちに格闘しました。

 

「あぁ、自分ってここまで「ハリー・ポッター」が大好きなんだ」って思うと共に、すぐに、スネイプ先生役のアラン・リックマンをいないことに悲しみを覚えました。

 

ハリーに杖を与えたオリバンダー役のジョン・ハート

ドラコ・マルフォイの母:ナルシッサを演じたヘレン・マックロリー

「賢者の石」「秘密の部屋」にてダンブルドアを演じたリチャード・ハリス

ハリーの伯父:バーノン・ダーズリーを演じたリチャード・グリフィス。

 

そのほか、「ハリー・ポッター」の作品に出演した人々で亡くなった方が大勢いました。配信の中盤で、亡くなった人々の名前がたくさん出て、思わず声が漏れました。こんなにたくさんの人が亡くなっていたんだと。

 

彼らいてくれたら、と涙を流しました。再会を喜ばない人がいましょうか?

 

この番組では、「ハリー・ポッター」を振り返り、裏側を語り、再会を喜ぶ。ファンにとっては堪らない貴重で愛が溢れていました。

 

ここでは敵味方はいません。「ハリー・ポッター」という多大な影響を与えた映画を作り上げた仲間しかいない。永久保存版です。

 

監督や有名俳優の影響を受けて、「ハリー・ポッター」に出演する役者たちは影響を受け、芝居の能力を身に着けていく。ダニエルたちは徐々に、子役から俳優へと成長していく。その過程を、お互いそして周りの大人たちが身に沁みて感じていく。第四作「炎のゴブレット」からの監督は彼らを大人として扱っていきます。それに対し、彼らも応えて行きます。

素晴らしい教育だと感じました。

 

しかしその一方で、「ハリー・ポッター」には欠かせない三人:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソンの苦悩を知り、心打たれました。

 

 

 

今では彼らにとって代表作となりましたが、それによって重大な責任に感じ、第五作で一時降板を考えていたと語るエマ。この重荷が永遠に続くんじゃないかと不安に感じていましたが、彼女はなんとか成し遂げ、最終作を迎えました。

 

オールアップしたシーンは何度観ても泣けます。三人一緒のオールアップ。

 

実は、「死の秘宝 PART1」の魔法省から逃げるシーンで終了でした。必ずしも映画の終盤がクランクアップとは限らないというのが、映画やドラマではよくあることですが、彼等が感じたのは、「違う世界へと飛び立つ」所で終わることに安堵と寂しさを感じたことでしょう。

 

「ハリー・ポッター」は多くの子供たちに夢を与えてくれました。きっと今の子供たちにも影響を与えてくれることでしょう。「ハリー・ポッター」を映画館で観た子供たちは大人になりました。共に成長したのです。愛に溢れ、魔法に溢れ、敵や苦難に立ち向かっていくことを教えてくれました。最初にも触れましたが、『人生に大きな糧』を与えてくれました。

 

本当にありがとう。ハリー・ポッター