昭和に流行ったのが
【家付き カー付き ババア抜き】
妙な韻を踏んでいる(笑)
【電車 社宅 ババア付き】は計算外だと
沸々思うが、してしまった結婚は仕方ないと
思考だけは昭和初期生まれの照子だった
一郎のは母は女手一つで二人の息子を
大学まで出した強者だった
実家の援護も多少あったようだが
亡夫 一郎の父親の遺したものが
あったので、できた事だった
新婚生活を楽しみにしていた照子だったが
田舎で独り暮らしをさせられないと一郎と
兄、太郎の約束で年単位で母との生活を
しようと話していたのだった
太郎はまだ結婚をしていなかった為、
会社の寮生活だった
弟、一郎が結婚をしたので田舎から
母を呼び寄せたのだ
新婚の家庭に入り込む姑だが、長く息子と
会えていなかった事もあったが田舎の家を
処分をせずに親戚に貸して暫し世話に
なろうかいなと黙って息子二人に従った
のだった、が。
照子はわざわざ自分の実家の目と鼻の先に
ある家賃も高めの借上げ社宅を選んだのだ
偶然にも空きがあったのですんなりと入れた
ウキウキしてきたのだが、1週間もせずに
姑が上京してきたのだった
そしてあれよあれよと言う間に同居が
始まったのだ
照子は苦々しい気持ちだった
姑は照子よりも清子がよかったのだ
清子と別れさせた自分を嫌っている
そう思い込んでいたのだが姑は微塵も
考えてはいなかった
息子が選んだ人生を肯定も否定もせず
ただただ、見守っていたのだった
そして流産も知っていたー
それが嘘だと云う事も見抜いていたのだった