あっちゃんの家に着いた。

 

すぐにご飯とお水を出してくれた。

でも、今までの器と違っていて人間が使っている小鉢に入れてくれた。

クンクンと匂いを嗅いだけど、これからの事を考えると食欲がわかなかった。

 

あっちゃんが僕の体をなでてくれた。

「背骨が浮き出てる・・・」ぽつりと言った。

病院に連れて行こうとあっちゃんが言い出した。

 

数日でも、保護するのであれば名前を付けた方がいいとあっちゃんが言った。

けんちゃんは意外とのんきで、【ティーガ】なんてどう。

なんていくつも名前をあげていった。

あっちゃんは、【コテツ】がいいなと言ったけど、けんちゃんに却下!と言われてた。

 

病院について、迷子の犬を保護しましたので健康状態を確認してくださいと言ったら

問診票を渡された。

僕の名前をあっちゃんが書き込んだ。

【てが吉】と。

けんちゃんが最後に言っていた名前だった。

 

僕の名前が決まった時だ。

 

僕はこの時から、てが吉と言う名前をもらった。