【報告】イスラエル大使館前にガザ支援船襲撃・虐殺抗議行動 | 格差と戦争にNO!

【報告】イスラエル大使館前にガザ支援船襲撃・虐殺抗議行動

6月6日

東京・イスラエル大使館前にガザ支援船襲撃・虐殺抗議行動


緊急の呼びかけでしたが、日差しが照りつける中、約80人が参加しました。在日アラブ人を含む参加者の発言に加え、日本語、アラビア語、ヘブライ語による抗議のシュプレヒコール(後に貼り付け)、「シャローム」(パレスチナ&イスラエル民謡)の替え歌もありました。「衝突」や「暴力の連鎖」といった全く筋違いの表現による外務報道官声明(兒玉和夫報道官)を出したり、国連人権理事会の国際調査団派遣を求める決議に棄権するなど、イスラエルの暴力に毅然とした姿勢をとらない日本政府への批判も多く出されました。
驚くべきことにイスラエル大使館には、以前はあった郵便ポストが撤去されていました。要請書の投函さえ拒否する傲慢な姿勢は、イスラエルの「暴力を求めて孤立を辞さない」あり方を象徴しています。要請書(下に貼り付け)は仕方なく郵送で大使館あてに送られました。取材要請が遅れたとはいえ、マスメディアの取材がなかったのは残念でした。拙い報告ですが、多くの方に伝えていただけるとありがたいです。外相・外務省はじめ日本政府への働きかけも重要です。今後も個人で、地域で、グループでできることを取り組んでいきましょう。


[参照」

◆大木晴子のページ「明日も晴れ」(2010年6月7日)
<6・6イスラエル大使館行動…80人で声をあげてきました!>
http://seiko-jiro.net/modules/newbb/viewtopic.php?viewmode=flat&topic_id=1485&forum=1

↑行動を伝える多くのカラフルな写真が掲載されています。


◆無惨極まる、日本政府・外務報道官の談話(パレスチナ情報センター)
http://palestine-heiwa.org/news/201006020206.htm



……………………………………[要請書]……………………………………


駐日イスラエル大使  ニシム・ベンシトリット 殿
ガザ支援船団襲撃と乗船者の殺害に抗議し、ガザ封鎖解除を求める要請書


 本日私たちは、5月31日のガザ沖公海上で行なわれた、イスラエル軍によるガザ支援船団「ガザ自由船団」への襲撃と乗船者の殺害に抗議の意を表明するためにここに集まりました。
 まずもって私たちは、3年にわたるイスラエルのガザ完全封鎖によって、ガザ住民がかつてない困窮状態と絶望のなかでの暮らしを強いられていることを訴えたいと思います。
 環境状態の悪化、食料の不足や不衛生な水のため、ガザ住民、とりわけ子どもたちの健康は危機的な状態にあります。医療器具や医薬品が不足する一方、国外での治療の道は限りなく制限され、今年5月末の時点で、封鎖によって治療の道を断たれたために亡くなった人びとは372人に上っていると伝えられています。物資搬入のためのやむを得ない手段として掘られた地下トンネルの中でも、事故、さらにはイスラエルおよびエジプトの攻撃によって、これまでに52人が死亡しています。イスラエル軍がガザを滅茶苦茶に破壊しながら1400名以上を殺害した一昨年の攻撃の被害は、回復はおろか、物資搬入の甚だしい制限の結果、そのまま延々と長引かされているのです。
 こうした悲惨極まりない状況を生みだしているのは、他でもなくあなた方の国イスラエルです。1967年以来パレスチナの占領を続け、87年のインティファーダ以降断続的にガザを封鎖した挙句、ハマースの統治開始を口実に完全封鎖という暴挙に至りました。イスラエルがハマース政府をどのように定義しようと、150万人もの住民全体を集団拷問にかけ続けるようなやり方が許されるはずがありません。
 ガザに対して救援物資を送り届ける今回の「ガザ自由船団」の取り組みは、イスラエルの政策によって日々悪化するガザの状況に対し、少しでも物質的な支援を行ない、同時に国際社会からの連帯を示して住民を励まそうとする試みでした。公海上でヘリコプターから武装兵が降下して急襲し、少なくとも9名を殺害、数十名を負傷させたことに対し、イスラエル政府は「鉄の棒や刃物をもって待ち受けていた活動家に対する正当防衛」という、冗談のような説明を行なっています。
 至近距離から頭部を狙ったとされる発砲や、イスラエルのアラブ人指導者であるラーイド師を殺害したとの誤報を国内向けに早々と流したことは、当初からの暗殺計画の存在さえ疑わせます。いずれにせよイスラエルの暴力的な政策が、国際法や国際社会からの非難といったものをまったく顧みない、見境のない段階に入っていることは明らかです。ミギロ国連副事務総長が述べたとおり、無益で容認し難いガザ封鎖への解除要請にイスラエルが応じていれば、ガザ支援船団の活動自体、そもそも必要のなかったことのはずです。
 私たちは、イスラエルがこのようになりふり構わぬ政策を続け、国際社会からいっそう孤立することで、たがを外し、さらに見境のない暴力を行使してゆくことになるのを心から懸念します。イスラエルがこのような政策を取り続ける限り抵抗は止むことはなく、終わりはありません。それはすでにあなた方にも分かっていることのはずです。
 まずは即刻・無条件にガザ封鎖を解いて下さい。東エルサレムでの入植地の建設を凍結し、パレスチナ人の土地収用と家屋破壊、国外追放を止めて下さい。そしてヨルダン川西岸地区全域にわたる分離壁を撤去して下さい。占領続行をあきらめ、中東地域の隣人と共存する道を、本気で模索して下さい。
 私たちの声を本国イスラエル政府に伝えて下さるよう、ここに要請致します。


2010年6月6日

ガザ支援船団襲撃と乗船者の殺害に抗議し、ガザ封鎖解除を求める
6・6行動参加者一同