【報告】持たざる者の国際連帯行動
11月3日
持たざる者の国際連帯行動
11月3日、持たざる者の国際連帯行動が都内で行われた。140人が参加した。
集会では、司会のなすびさんが「民主党政権はマニフェストを個別に手当てすることで精一杯。しかし、個別に手当てしても、社会保障・雇用政策の根本的な転換しなければ社会的に排除されている仲間たちが行きづらい状況の改善に希望を持てない。ごまかされずに根本的転換の要求を突きつけていく」
地域闘争交流会、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックなど次々とリレートークが行われた。
鈴木文さん(スペースアライズ)は「11月1日女性への暴力をなくすための渋谷デモを行った。DV加害者の多くは男。被害女性の多くはワーキングプアで、貧困の悪循環に入っていく。これも新自由主義と男中心社会が原因。DV被害者、シングル、高齢者、外国籍の貧困問題は表に出ない。
母子加算の復活は当然で、これだけで公約を果たしたというのなら、問題のスリカエ。女性、貧しい人、セクシャルマイノリティなど社会的排除された全ての人への攻撃とやめさせるために共にたたかおう」
WSF二〇一〇首都圏実行委員会は、来年一月世界各地で同時開催される世界社会フォーラムについてアピール。1月24日に開かれるWSF二〇一〇首都圏集会、大阪社会フォーラムを紹介。
ディストピア東京の首藤さんは「都条例の改悪で街頭パフォーマンス、ビラまきが『多大な迷惑』行為として規制された。ポスティング、反戦落書きなど警察が気に食わないものは弾圧され、ホームレスへの炊き出しもやりにくくなる」
インターネットラジオ「アンチファ」(アンチファシスト)を流している矢部史郎さんは、「日本でも下からのファシズム運動が起きてきた」と「在特会」など排外主義右翼との対決を訴えた。
国際連帯の取り組みも報告された。パレスチナ訪問報告として、ビリン村などでの隔離壁とのたたかいが報告された。
韓国のコルト・コルテック遠征闘争団と支援する文化芸術家が壇上に上り、アピール。ギターを生産しているコルト・コルテック社の労働者は会社による偽装閉鎖・不法弾圧に抗議し、千日以上争議を続けている。パシフィコ横浜での楽器フェアに集まる音楽ファンにアピールするために来日した。
同労働者は、「3年前からコルト・コルテック社との闘いを続けている。窓もない工場で働き、トイレにいくのにも許可が必要。作業で指を落とした労働者も珍しくない。声を上げたら、社長は長者番付百二十位の資産家なのに、一方的なリストラで労働者を解雇。中国、インドネシアへ工場を移してきている。私たちは篭城・断食など死ぬこと以外、あらゆる闘いをしてきた」と訴えた。
移住労働者が加盟するAPFS労組からは「移住労働者には国家・入管当局と悪質経営者という二つの敵がいる。製造現場で労災にあったバングラデシュ人労働者のケースで会社は給料明細も出さずに、労働者と同名の製作所からの納品書を作っており、偽装請負だった。移住労働者は解雇、労災隠し、賃金不払い、差別、パワハラで使い捨てられている。
当該の組合員は「みんなで力を合わせるのが大事。力を合わせればできないことができるようになる」と発言した。
山谷争議団反失実の中島さんは「08年9、10月から炊き出しの数が増え、山谷で180食、上野で90食増えている。上野駅や公園で『生活保護が取れる、個室がある』と宿泊所が声をかけている。実際はベニヤで敷居があるだけで、生活保護費はピンはねされる。厚労省の検討会が設置運営基準見直しに着手したが、当たり前の生活保護を出させていく。
民主党マニフェストには全ての労働者に雇用保険適用とある。だが、都の外郭団体の山谷労働センターで求人している業者すら白手帳の印紙を貼っていないのが現実だ。日雇・下層を含めた全ての労働者に保険適用を」
夜回り三鷹、渋谷のじれんに続いて、3月4から11日に日本開催が予定されている国際連帯週間2010年への呼びかけが行われた。
集会後、渋谷までデモを行った。